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【他科への手紙】整形外科→救急科

No.4836 (2016年12月31日発行) P.53

河村健二 (奈良県立医科大学玉井進記念四肢外傷センター准教授)

登録日: 2016-12-30

最終更新日: 2016-12-19

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  • 日頃より救急科の先生方には大変お世話になっています。救急科と言っても病院によって運営体制は大きく異なると思いますが、私が勤務する奈良県立医科大学附属病院には、一次および二次救急を扱うERと、三次救急を扱う高度救命救急センターがあります。ERは各診療科が総合診療科に協力することで運営されており、高度救命救急センターでは専属の救急医が重症患者の治療にあたっています。

    高度救命救急センターに搬送される重症外傷患者の多くは、骨折などの整形外傷を合併しています。救命処置により一命を取りとめた患者が日常生活に復帰するためには、運動器の機能回復が重要となります。我々整形外科医の使命は、疾病や外傷により損なわれた運動器の機能回復を施すことです。救命救急の現場では、当然のことながら救命を最優先にするため、生命予後に関与しない整形外傷の治療は後回しになることがあります。そのため、一命を取りとめた患者の運動器の機能回復が大幅に遅れたり、重大な後遺症を残したりすることも少なくありません。

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