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「不妊診療における鍼灸の効果〜紹介から施術まで」について著者の田口玲奈先生にお聞きしました

No.5213 (2024年03月23日発行) P.69

登録日: 2024-03-20

最終更新日: 2024-03-15

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不妊診療における鍼灸の効果〜紹介から施術まで

●執筆
田口玲奈(明治国際医療大学鍼灸学部)

●監修
寺澤佳洋(口之津病院内科・総合診療科,医師・鍼灸師)
鈴木雅雄(福島県立医科大学会津医療センター漢方医学研究室教授)

●商品説明
判型:A4判
頁数:18頁、図3点、表3点、動画1点
価格:1,320円(税込)

─本コンテンツの特徴・魅力を教えて下さい。

不妊治療においては、限られた時間の中でより多くの妊娠機会を得るために、漢方やサプリメント、鍼灸治療などの補完代替医療がよく用いられます。補完代替医療とは、西洋医学を補う・補完する療法です。これらの中には、その作用機序がいまだ明らかでないものも含まれますが、作用機序や有効性が科学的に証明されているものが多くあります。本コンテンツでは、鍼灸治療が有効であった実際の不妊や排卵障害の症例を、データを用いて紹介しました。また、東洋医学における不妊の考え方や鍼灸治療の効果、そしてメカニズムについて、最新の研究を用いて、これから鍼灸を学ぶ方にもわかりやすく解説しました。さらに、鍼灸を活用してみたいがどうすればよいかわからない場合の鍼灸師や鍼灸院の検索サイトについても紹介しました。現在の不妊治療に満足されていない・他によい方法を模索されている先生方に是非、一読頂きたいです。

─実際の活用方法を教えて下さい。

近年、開業鍼灸院のみならず、妊娠率向上や心身への負担軽減のために、不妊診療に補完代替医療を導入する不妊クリニックが増えています。鍼灸治療はよく用いられる補完代替医療のうちのひとつです。鍼灸治療では、一人ひとりの身体を診察し、その方に応じたツボに鍼や灸を行います。近年、不妊に対する鍼灸治効メカニズムの解明は大きく進歩しました。卵胞や胚の発育、着床に及ぼすメカニズムも明らかになってきました。鍼灸治療は神経内分泌系をはじめ、子宮・卵巣機能、免疫系、ストレス、顆粒膜細胞のアポトーシスへの作用など、細胞レベルの機序を介して、妊孕能に影響を及ぼすと考えられます。また、不妊診療においては、多くの精神的ストレスが伴うことから、それらの負担軽減のために鍼灸治療が果たせる役割は大きいと考えています。

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