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顔面神経麻痺だけは絶対に……(吉原俊雄)[プラタナス]

No.5183 (2023年08月26日発行) P.3

吉原俊雄 (東京工科大学医療保健学部教授/東京医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科客員教授)

登録日: 2023-08-26

最終更新日: 2023-08-25

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  • 20数年前に74歳女性が外来受診した。主訴は左側耳下腺部腫脹と構音・嚥下障害である。59歳時に他医による耳下腺腫瘍手術の既往歴。顔面神経麻痺はなく、化粧、身なりともお洒落な印象の女性。左側耳下腺部から顎下部にかけて凹凸不整の腫瘤が多発、左側頰粘膜から口蓋扁桃部・軟口蓋まで右側へ突出していた(写真1)。内視鏡検査で上咽頭左側も膨隆。MRI検査を施行し、左側顔面皮下から副咽頭間隙、咽頭粘膜まで大小不同の無数の再発腫瘍を認めた(写真2)。

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