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発熱と右上腕痛を主訴に受診した73歳女性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(232)]

No.5037 (2020年11月07日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

石塚晃介 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

塚本知子 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

野田和敬 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院 総合診療科)

登録日: 2020-11-05

最終更新日: 2020-11-04

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2カ月前から微熱が続くようになり,近医および総合病院で精査されたが,血液炎症反応以外の異常所見はみられなかった。2週前から38℃台の発熱と右上腕痛が出現し,炎症反応がさらに上昇したため当科を紹介受診した。右上腕痛は料理や重い荷物を持つなどの労作で誘発され,2カ月で3kg(41kg→38kg)の体重減少を認める。

既往歴は高血圧症,脂質異常症,骨粗鬆症で,それぞれに対して内服薬あり。喫煙歴,飲酒歴なし。

身体診察では,体温37.9℃,脈拍98/分(整),血圧128/67mmHg。右上肢の視診・触診に異常なし。Roos testは右上肢で陽性(図1)。

一般血液・生化学の異常値は,Hb 8.4g/dL,FER 849ng/mL,Alb 2.4g/dL,CRP 16mg/dL,血沈(60分値)83mm/h。

 研修医の診断:胸郭出口症候群

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