慢性活動性EBV病(chronic active EBV disease:CAEBV)は,Epstein-Barr virus(EBV)がT細胞ないしNK細胞に感染し発熱,肝脾腫,血小板減少,リンパ節腫脹,皮疹などの伝染性単核症(IM)様症状が持続し,末梢血中や病変部組織中からEBV-DNAが高値で検出される疾患である。EBVは約60%の症例でT細胞に(CD4陽性細胞の頻度が高い),約40%でNK細胞に持続的に感染している。なお,2023年改訂の「慢性活動性EBウイルス病とその類縁疾患の診療ガイドライン」より,WHOリンパ腫分類に合わせ,「慢性活動性EBウイルス感染症」から「慢性活動性EBウイルス病」へ病名変更がなされた。
診断基準は,①IM様症状が3カ月以上持続(連続的または断続的),②末梢血中または病変部組織中のEBV-DNA量が増加,③T細胞あるいはNK細胞にEBV感染を認める,④既知の疾患とは異なること,の4項目である。リアルタイムPCR法を用いたEBV定量検査により末梢血(全血)中や病変部組織中から持続してEBV-DNA量が高値で検出される場合は,EBV感染細胞同定解析を実施し,感染細胞がT細胞ないしNK細胞であるか確認することが重要である。
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