株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

与論島の地域包括ケア─在宅医療と総合診療の聖地に[長尾和宏の町医者で行こう!!(132)]

No.5112 (2022年04月16日発行) P.58

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2022-04-13

最終更新日: 2022-04-12

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「よろん在宅医療フォーラム」

3月19日に与論町が主催する「よろん在宅医療フォーラム」の特別講演を依頼された。初めて与論島を訪問したので、今回、その旅について書きたい。

与論島は奄美群島の最南端に位置し、沖縄県ではなく鹿児島県である。飛行機では那覇空港からも鹿児島空港からも日に1便しかない。だからもしイベントに参加するなら1泊ではなく2泊を見込んでおいた方がいい。車で走れば1時間たらずで一周できるくらいの小さな島だ。一番高い(標高約100m)高台にある与論城跡からは沖縄本島の北端や沖永良部島が肉眼で確認できる(写真1)。人口は約5000人で農業と観光が産業の主体だという。美しい海と穏やかな島民性が印象的だった。

 


昨年、コロナの集団感染で全国的に報道された「与論献奉」とは、16世紀から続く与論島への客人をもてなすための儀式的な飲酒方法である。主人から順に客人全員に対して一杯ずつ酒を献上し、口上を述べてから酒を飲み干して杯を返し、周囲の者は静かに拝聴することになっている。実際、居酒屋で食事をしていると別席にいた島人がやってきて「与論献奉」を求められた。人と人の距離を縮めるための与論島ならではのコミュニケ―ション法だと感じた。

プレミアム会員向けコンテンツです(最新の記事のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

page top