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急性前骨髄球性白血病(APL)[私の治療]

No.4971 (2019年08月03日発行) P.47

木口 亨 (中国中央病院血液内科部長)

登録日: 2019-08-04

最終更新日: 2019-07-30

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  • 急性前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia:APL)は,急性骨髄性白血病とは生物学的そして臨床上きわめて異なった性質を有するのが特徴である。APLは,凝固線溶異常を起因とする出血の早期死亡が非常に高いがん救急の代表疾患であることから,形態学的にAPLを疑った場合は,PML-RARA融合遺伝子変異の結果が判明する前に,ベサノイド(トレチノイン)などの分化誘導療法を中心とした化学療法を早急に開始する必要がある。

    ▶診断のポイント

    【症状】

    播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)を合併して,出血傾向を呈していることが多い。

    【検査】

    末梢血中にアウエル小体を有する特徴的なファゴット細胞がほとんどの症例で認められ,確定診断には,PML-RARA融合遺伝子であるt(15;17)(q22q21)をG-bandingないしFISH,RT-PCR法にて同定することである。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    【寛解導入療法(70歳未満)】

    治療前の白血球数ないし前骨髄球数に応じて,治療法が異なってくる。白血球数ないし前骨髄球数を多く認める場合,イダマイシン®(イダルビシン)とキロサイド®(シタラビン)が併用投与される。

    【地固め療法】

    アントラサイクリン系抗癌剤とキロサイド®(シタラビン)からなる地固め療法を計3コース行う。

    【維持療法】

    地固め療法後に分子寛解が確認されたなら,RT-PCR法による骨髄中のPML-RARA mRNAをモニターしながら,1~2年程度の維持療法を行う。

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