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■NEWS 訪日外国人の診療価格の考え方を提示―厚労省研究班

登録日: 2019-02-12

最終更新日: 2019-02-12

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訪日外国人の医療費原価について、厚生労働省の研究班で研究責任者を務める田倉智之氏(東大医療経済政策学)は8日、材料費を除く公的診療報酬点数を倍数計算した上で、通訳費などを加算する計算方法を厚生労働省の「訪日外国人旅行者等に対する医療の提供に関する検討会」で提示した。

厚労省研究班では、医療機関や訪日外国人が活用する診療価格のマニュアルの策定を進めている。

同日の検討会に参考人として出席した田倉氏は、利益の程度は従来の水準を維持するという前提で価格水準の考え方について説明。「特別に生じる追加費用」「社会・医療インフラの費用」に考慮して検討すべきだとした。

算定方法としては、通常診療以外の追加費目(通訳費、コーディネート費など)を積分した「外国人診療の原価追加分」と、通常診療に相当する範囲で外国人の診療単価が増加する「通常診療の原価増加分」を合算するとの考え方を提示。価格計算を効率的に実施するために、通常診療の原価増加分については公的診療報酬点数を倍数計算するとした。

マニュアルは今年度にも公表する予定だという。

■診療価格、90%の医療機関で11011円と設定

同日の検討会で厚労省は診療価格について、「自由診療であるため、各医療機関が任意に設定してよいもの」と明示した上で、「2019年度医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」の速報値を報告した。

調査は全国すべての病院と沖縄県・京都府の診療所を対象に、昨年9月より実施したもの。

調査結果によると、有効回答があった3825医療機関のうち、訪日外国人に対する診療価格を設定する際に、1点あたり10円~11円としていた医療機関は90%を占めていた。外国人患者受入れが多いと思われる147医療機関では、1点あたり1011円としているのは59%で、28%の医療機関は20円以上で請求。価格設定の際、ほとんどの医療機関は診療報酬点数表を活用していたという。

追加的費用として通訳費を請求している医療機関の割合は約1%にとどまっていた。

訪日外国人の診療価格の考え方を提示した田倉参考人

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