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経鼻内視鏡手術における3D神経内視鏡の有用性と課題【立体感が得られることから,深部操作や骨削除などに有用。画質,視野角が課題】

No.4888 (2017年12月30日発行) P.58

吉本幸司 (九州大学脳神経外科准教授)

飯原弘二 (九州大学脳神経外科教授)

登録日: 2017-12-30

最終更新日: 2021-01-07

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下垂体病変などに対する経鼻内視鏡手術は近年,急速に普及してきている。その一番の要因は,広い視野角を有する内視鏡の特性を活かした術野の観察性の向上である。また,ハイビジョン内視鏡による高解像度手術画像により,組織の微細な色調の変化をとらえることが可能となり,術野の視認性も向上した。しかし,通常の内視鏡画像では2D画像であることから,立体視での手術操作ができないことが経鼻内視鏡手術の課題であった。

この問題点を解決するために開発されたのが3D神経内視鏡である1)。世界的には欧米を中心に普及してきており,その有用性が報告されている。そのほとんどがVisionsense VSⅲ®システムを用いた報告であるが,同システムは,わが国には2016年に導入されたばかりであり,臨床実績はこれからである。

3D神経内視鏡を用いた経鼻手術では,操作中の立体感が得られることから深部操作や骨削除などの場面で非常に有用であり,今後,経鼻内視鏡手術の有用なテクノロジーとして普及していくことが期待される。しかし,通常の2D神経内視鏡と比較して,3D内視鏡は画質が劣ることや視野角が狭いことなどが,今後の課題として残されている。これらの課題は,テクノロジーの発達により近い将来解決されることは間違いがなく,3D神経内視鏡のさらなる普及が期待される。

【文献】

1) Zaidi HA, et al:World Neurosurg. 2016;86:419-31.

【解説】

吉本幸司*1,飯原弘二*2  *1九州大学脳神経外科准教授 *2同教授

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