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副鼻腔囊胞[私の治療]

No.5154 (2023年02月04日発行) P.57

太田伸男 (東北医科薬科大学医学部耳鼻咽喉科学教授)

登録日: 2023-02-02

最終更新日: 2023-01-31

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  • 副鼻腔囊胞は,副鼻腔の自然孔の閉塞や狭窄によって副鼻腔内に分泌物が充満する囊胞性疾患の総称である。原因として,粘膜の肥厚や粘液腺の拡張などの慢性炎症,手術を含む外傷,先天性や特発性などがある。

    ▶診断のポイント

    発生する副鼻腔は上顎洞が多く,前頭洞,篩骨洞の順で,蝶形骨洞での発生は稀である。副鼻腔CTによる囊胞の局在と数,副鼻腔周囲の骨破壊の有無や範囲,視器を含めた隣接臓器への影響の有無を評価する。頭蓋内疾患との鑑別にはMRIが有用である。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    囊胞に感染を伴っている場合には消炎治療をまず施行する。副鼻腔囊胞の急性炎症の起炎菌としては,表皮ブドウ球菌,α連鎖球菌や嫌気性菌が多いことを考慮して抗菌薬を選択する。症状に応じて消炎鎮痛薬を併用する。また,疼痛や腫脹が高度な場合には穿刺排液を考慮する。さらに,保存的な治療に抵抗性の場合や,感染により重篤な合併症(視神経障害など)が出現した場合には,速やかに手術的治療を選択する。

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