【質問者】
飯倉元保 国立国際医療研究センター病院呼吸器内科医長
【抗線維化薬はピルフェニドンとニンテダニブの2種類の薬剤があり,特発性肺線維症の患者に対して副作用を加味した上で選択する】
現在,抗線維化薬としてはピルフェニドンとニンテダニブの2種類の薬剤があり,間質性肺炎の中でも特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis:IPF)のみに適応があります。
IPFの診断は必ずmulti-disciplinary discussion(MDD),つまり専門医(内科医,放射線科医,病理医,膠原病内科医など)による集学的検討が必要になります。明らかな原因のない間質性肺炎で,高分解能(high resolution:HR)CTにて明らかに蜂巣肺があり,典型的な通常型間質性肺炎(usual interstitial pneumonia:UIP)パターンを呈するのであれば,MDDの上IPFと診断できます。HRCTで典型的なUIPパターンを呈さない場合は,気管支肺胞洗浄や外科的肺生検などを行い,経過も考慮した上でMDDによりIPFかどうかを判断します1)。
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