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肝胆膵領域手術の施設集約化と専門医の育成方法について

No.4963 (2019年06月08日発行) P.53

島田英昭 (東邦大学大学院臨床腫瘍学講座教授)

三浦文彦 (帝京大学医学部外科准教授)

登録日: 2019-06-11

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  • 肝胆膵領域の手術は難度が高く,習熟した外科医・施設で施行されることが治療成績向上に必要だと思います。現在のわが国における施設集約化ならびに専門医の育成方法などについてご教示下さい。帝京大学・三浦文彦先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    島田英昭 東邦大学大学院臨床腫瘍学講座教授


    【回答】

    【わが国でも集約化がある程度進んでおり,high volume centerは専門医育成にも適していることが示された】

    欧米では1980年代からhigh volume centerの手術成績が良好であることが報告されるようになり,施設の集約化が進んでいます。わが国では施設の集約化についての報告はほとんどなく,その現状は明らかではありませんでした。そのような中,日本肝胆膵外科学会は2008年にわが国の肝胆膵外科の進歩を図ることを目的として肝胆膵外科高度技能専門医制度を創設しました。また,2011年に日本外科学会と日本消化器外科学会が中心となり,National Clinical Database(NC D)が設立され,わが国で施行される外科手術の95%を網羅するデータベースが構築されました。筆者らは,NCDデータを用いて肝胆膵外科手術の集約化の現状と同制度について検証を行いました1)2)

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