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静岡がんセンターから学ぶ 静がんメソッド 緩和ケア編

“静がん”の実臨床での経験則を公開!

定価:4,950円
(本体4,500円+税)

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シリーズ監修: 安井博史(静岡県立静岡がんセンター副院長)
編著: 佐藤哲観(静岡県立静岡がんセンター緩和医療科部長)
判型: B5判
頁数: 172頁
装丁: 2色部分カラー
発行日: 2023年03月10日
ISBN: 978-4-7849-1377-0
版数: 第1版
付録: -

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静がんメソッドシリーズに「緩和ケア編」が登場。
静がんのすべての院内医療職が緩和ケアを理解し実践できるよう、“オール静がん”体制で作り上げた院内ケアマニュアルが書籍化!

がんの進行は身体や心を蝕み、患者本人だけでなく家族や友人にも影響を与えます。そこで必要なのが、緩和ケアです。
本書は、多数の癌患者さんを診てきた静がん(静岡県立静岡がんセンター)での経験則から、薬剤使用の注意点や症状緩和のポイントを解説。
多職種連携や、終末期ケアまで網羅しています。

目次

1 当院緩和ケアの概要
2 症状緩和療法
 Ⅰ がん疼痛
 Ⅱ 消化器症状
 Ⅲ 呼吸器症状
 Ⅳ 泌尿器症状
 Ⅴ 精神症状
 Ⅵ その他
3 緩和ケアへの多職種の関わり
4 心理社会的ケア
5 在宅緩和ケア
6 抗がん治療終了~終末期(ターミナルステージ)ケア

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序文

静がんメソッドの監修にあたって

本シリーズは,初版作成時からのコンセプトとして,一般的なガイドラインや説明書とは異なり,当院が臨床現場で培ってきた経験的ポイント,いわゆる治療のコツを中心に,日常の臨床現場に沿い,なるべく具体的にわかりやすく記載してまいりました。そうすることで,初めて実施する化学療法の際の準備や治療ガイド,ならびに悩み所の解決本となることを期待し,これまで各がんにおける化学療法を軸として作成してまいりました。
化学療法は, 残念ながら現時点においても完治を望む治療には至っておらず,延命や症状緩和を目的とした治療となります。そのため,化学療法を行いながら同時にがんによる多彩な症状に対する緩和治療を行うことが非常に重要となります。
ただ,症状緩和を専門に診る緩和医療医は全国的にまだまだ不足しており,多くの現場では処方医が緩和治療も行っていることが多いのが現状です。
当院は開院以来,患者視点の重視,患者・家族を徹底支援するという理念のもと,化学療法のみならず,緩和治療においても最善の医療を多職種チームで医療提供してきた実績があります。今回,当院緩和医療科の協力を得て,当院の緩和治療における長年の経験から得た様々なノウハウをまとめる機会を設けることができ,本書を刊行する運びとなりました。
「静がんメソッド」初版の冒頭にも記載させて頂きましたが, 現在の医療はEBMが根幹にあり,それに沿って治療することが大原則です。しかし,EBMに当てはまらず悩む機会は多々あり,特に緩和医療の領域においては本書のような経験から得られた「治療のコツ」が非常に大きな支えになると考えております。
我々と同じくがん治療に対して熱意を持ち,最善の治療を提供したいと日々努力しておられる皆様の臨床現場において,本書が少しでもご参考になれば大変うれしく思います。
最後になりますが,日常臨床で多忙な中,この本を出版するにあたりご執筆頂いた静岡県立静岡がんセンター緩和医療科の先生方に深謝申し上げます。

2023年2月

静岡県立静岡がんセンター消化器内科/緩和ケアセンター長/副院長
安井博史




初版発刊にあたって

がん医療の進歩により,早期発見の可能性が高まり,治癒率が向上し,生存期間が大幅に延長され, がんは“不治の病”から治癒も可能な慢性疾患へと変貌しています。しかし,がんに対する各種治療はより複雑化しています。様々な副作用や合併症も起こりえますし, がんが治癒しても体や心に慢性的な失調を抱えながらの生活を強いられている患者さんも少なくありません。さらに,いかに治療成績が向上したとはいえ,残念ながらがんによって命を落とす患者さんもまだまだ沢山いらっしゃいます。がんの進行は身体を蝕み,心を波立たせ,患者さん本人だけでなく患者さんを支える家族や友人,そして時にはコミュニティにも多大な負担や影響を与えます。そこで必要かつ大切となるのが,患者さんや患者さんを支援する方々に対するサポーティブな医療とケア,すなわち支持療法や緩和ケアです。
緩和ケアの原点は,言うまでもなく死に行く人に対する手当てとおもてなしであり,いわゆるホスピス・ムーブメントに代表される社会的な要請もあって,近年注目されるようになってきました。ある意味では,ともすれば疾病中心となりがちな抗がん治療に対するアンチテーゼとして,患者さんをひとりの人間あるいは生活者として包括的にとらえようとする全人的医療を取り戻そうという機運に乗って社会の関心を集めるようになったと言えるでしょう。緩和ケアへの関心や期待の高まりによって,その対象は死が迫った時期や治癒困難となった場合だけでなく,積極的な治療期からさらには診断時にまでさかのぼり,緩和ケアは必要に応じて早期から適切に提供されるべきであると考えられるに至っています。すなわち,がん医療の変化とともに緩和ケアの領域は広がり,今や包括的がん医療において抗がん治療と緩和ケアはいわば車の両輪として,互いに補完し合う関係に位置づけられるようになったわけです。そうした時代の要請に合わせて,わが国においても国の施策として緩和ケアががん医療の中で重要な役割を担うべきであるとされ,拠点病院を中核としたネットワークづくりや医療従事者に対する緩和ケアの基本教育も法律に則って進められています。
静岡がんセンターでは,2002年の開設当初から緩和ケアをがん治療の重要な一部として位置づけ,緩和医療科および緩和ケア病棟を設置して,病院全体のテーマである多職種協働によるチーム医療が展開されています。さらに緩和医療科では,緩和医療を専門とする職種のみならず,すべての院内医療職が緩和ケアを理解し実践できるよう緩和ケアマニュアルを作成し,内容の充足や改訂によって版を重ね,2022年に第5版を発行することとなりました。この第5版は“オール静がん”の体制で改訂に取り組み,緩和医療科スタッフのみならず,緩和ケアを直接・間接的にサポートする他部署の専門職からの寄稿を得て,内容の大幅なリニューアルを行いました。これを機会に,院内だけでなくマニュアルのコンテンツをより広く知って頂けるように,日本医事新報社様のご厚意を賜り“静がんメソッド”シリーズのひとつとして上梓させて頂くこととなりました。本書が,緩和ケアを実践している方々やがん治療に携わる方々の日常の診療や業務の一助となれば幸いです。内容的にはエビデンスに沿ったものばかりでなく,静岡がんセンターならではの現場の知恵もできるだけ盛り込んでいます。参考にして頂くだけでなく,疑問点や問題点がございましたらどうか忌憚のないご意見,ご批判を賜れれば大変ありがたく存じます。
末筆となりますが,本書発刊のために仲介の労をお取り下さった静岡県立静岡がんセンター副院長の安井博史先生ならびに,編集でお世話になりました日本医事新報社の村上由佳様に,心から御礼申し上げます。

2023年2月

静岡県立静岡がんセンター緩和医療科 部長
佐藤哲観

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正誤情報

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。

このたびは『静がんメソッド 緩和ケア編』をご購入いただきまして誠にありがとうございました。
本書の「執筆者一覧」ページにおきまして,お名前の誤記がございました。
大変失礼いたしました。訂正するとともに,謹んでお詫び申し上げます。
下記画像が正しい「執筆者一覧」となります。


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