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AKI(急性腎障害)治療の実際【電子版付】

AKI診療に携わる医師必読のパーフェクトガイド!

定価:6,600円
(本体6,000円+税)

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編著: 阿部雅紀(日本大学医学部腎臓高血圧内分泌内科分野主任教授)
判型: B5判
頁数: 272頁
装丁: 2色部分カラー
発行日: 2018年10月25日
ISBN: 978-4-7849-4487-3
版数: 第1版
付録: 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます)

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■AKI診療に精通する専門医が「AKI(急性腎障害)診療ガイドライン2016」から一歩踏み込んだ形で、AKI診療に関する“最新”かつ“実践的”なノウハウをお伝えします。
■特に本書では、AKIの病因別の対応も含め、薬物療法、血液浄化療法による治療戦略や患者管理についても詳細に解説!
■腎臓専門医のみならず救急医、小児科医、透析医などAKI診療に携わる医師にとって、すぐに役立つAKI診療のパーフェクトガイド!

1章 総論─ AKIの診断・鑑別・検査・病理
2章 AKIの治療─病因別の対応
3章 AKIの予防と治療
4章 AKIに対する血液浄化療法
5章 AKIの予後とフォローアップ

目次

1章 総論─ AKIの診断・鑑別・検査・病理
1 ARFからAKIという概念への変遷
2 AKIの診断基準─(1)AKIの診断基準
3 AKIの診断基準─(2)ベースラインの腎機能評価
4 AKIの診断基準─(3)尿量による評価
5 AKIの原因─総論
6 腎前性AKIと腎性AKI─(1)鑑別ポイント
7 腎前性AKIと腎性AKI─(2)腎前性AKIの治療
8 AKIのバイオマーカー
9 AKIの病理
10 AKIの画像診断
11 AKIの発症・進展要因(1)血管作動性物質・HIF-1α
12 AKIの発症・進展要因(2)炎症性サイトカイン・ケモカイン

2章 AKIの治療─病因別の対応
1 敗血症とAKI
2 心不全とAKI
3 肝腎症候群
4 心臓手術とAKI
5 非心臓手術とAKI
6 血液疾患とAKI
7 薬剤性AKI─(1)抗腫瘍薬
8 薬剤性AKI─(2)ヨード造影剤:造影剤腎症
9 薬剤性AKI─(3)NSAIDs, 抗菌薬, 免疫抑制薬
10 コレステロール塞栓症
11 小児AKI

3章 AKIの予防と治療
1 薬物療法─(1)利尿薬
2 薬物療法─(2)カルペリチド
3 薬物療法─(3)低用量ドパミン
4 AKI時の輸液
5 AKI患者の栄養管理
6 AKIの血圧管理
7 AKIの呼吸管理と急性肺障害
8 AKIの水・電解質管理

4章 AKIに対する血液浄化療法
1 開始の指標・開始時期と終了時期
2 血液浄化量
3 急性血液浄化療法
4 Modality─(1)CRRT(持続的腎代替療法)
5 Modality─(2)SLED(持続低効率血液透析)
6 Modality─(3)IRRT(間欠的腎代替療法)
7 抗凝固薬の選択
8 ヘモフィルターの選択

5章 AKIの予後とフォローアップ
1 AKI患者の予後とフォローアップ

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序文

序 文
 第二次世界大戦以降,臨床領域で注目を集めたARF(acute renal failure)ですが,当時は外傷などにより発症することが多く,健康成人を襲う突然の生命の危機でした。一方,1970年以降は血液浄化療法の進歩により救命しうる疾患となったことから,ARFの予後が大きく改善されてきました。しかし,ARF全体の死亡率は50%前後と高い水準にとどまっていました。これは集中治療室(ICU)でよくみられる多臓器不全の一分症としてのARFの死亡率が高いためと考えられてきました。高頻度となった背景には高齢者の増加に加え,医療技術の進歩に伴いより侵襲的な手術が増加したこと,敗血症や術後の多臓器不全が増加したことが挙げられます。また,ICUの普及,循環・呼吸管理の進歩により重症患者の管理の中で「腎機能低下」が課題として残されてきた現状があります。
 そして約60年の時を経て急性腎障害(acute kidney injury:AKI)の概念と診断基準がつくられ,ARFという診断名が過去のものとして扱われる時代に突入しました。AKIの概念が形成される過程での重要な出来事は2004年の「ARFの診断基準としてのRIFLE基準」の提案であり, この段階では「ARFの診断基準」とされていましたが,2005年の「RIFLE基準の改訂版」として「AKIの診断基準」が提案され,AKIの概念と診断基準の基礎が確立されました。その後,2012年にKDIGOによるAKIの診断基準が発表され現在に至っています。
 わが国では日本腎臓学会,日本集中治療医学会,日本急性血液浄化学会などAKIの診療に携わる5学会により「AKI(急性腎障害)診療ガイドライン2016」が策定され,その中で「AKIの診断にはKDIGO基準を用いること」が提案されており,我々腎臓専門医にとって重要なガイドラインとなっています。しかしガイドラインはRCTなどに裏付けされたevidence-based medicineから先に踏み出すことはなかなか難しいのが実状で,この点で腎臓非専門の先生の日々のAKI診療において,細かい具体的な疑問がまだ存在するのも事実です。そこでこの溝を埋めるために,AKI診療に精通する先生方より,ガイドラインから一歩踏み込んだ形で,より本音に近い部分で診療のノウハウを解説して頂く書籍を企画・製作いたしました。
 したがって, 本書はAKI診療に関する“最新”かつ“実践的”な内容となっており, 日々AKI診療に携わるすべての先生にとってすぐに役立つものと思います。本書が諸先生方の診療の助けとなり,引いては,AKIの予後向上につながれば幸いです。

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レビュー

臨床現場ですぐに役立つ、ガイドラインを補完する1冊

中元秀友(埼玉医科大学総合診療内科教授)
AKI(急性腎障害)は入院患者の4〜5%、ICU入院患者の20%に発症し、その頻度は確実に増加している。
AKIの概念ができたのは最近である。以前から使われていたARF(急性腎不全)は、腎機能が低下したことで体液の恒常性や維持が急激に破綻した状態と定義されている。ARFは腎臓を主体とした考え方であり、合併症や基礎疾患の少ない状況で、外傷や薬剤、感染症等の突然の侵襲により生じる病態である。そのため原因を除去すれば、可逆的であることが多い。
一方、AKIは集中治療の領域で腎機能の低下が生命予後の悪化に大きく繫がることから提唱された概念である。そのためICUにおけるAKIの死亡率は30%以上との報告もある。2004年にRIFLE基準、2007年にAKIN基準が策定されたが、現在は2012年に提唱されたKDIGOの基準が使われている。基準を統一することで臨床評価が行いやすくなり、現在ではKDIGOの基準が広く用いられている。
本邦でも2016年に日本腎臓学会、日本集中治療医学会、日本透析医学会、日本急性血液浄化学会、日本小児腎臓病学会の5学会合同による「AKI(急性腎障害)診療ガイドライン2016」が作成されているが、このガイドラインとともに、本書を一読することをお勧めする。
本書は5章で構成されており、AKIの概念の変遷から詳細に述べられている。1章の「診断・鑑別・検査・病理」では鑑別のポイントやバイオマーカー等の最新情報が、2章の「治療」では原因別の治療方法のポイントがまとめられており、ICU等の臨床現場で使いやすい構成となっている。3章の「予防と治療」では栄養管理、血圧管理、呼吸管理、水・電解質管理等、AKI予防における重要項目が、4章では「血液浄化療法」について透析療法の種類別にまとめられている。そして最後の5章では「予後とフォローアップ」の解説がなされている。
AKIに関する最新情報が、ガイドラインを補完するようにまとめられており、臨床現場ですぐに役立つ書籍となっている。ICUやERなどに、是非とも一冊置いて頂きたい。

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