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経口関節リウマチ治療薬などの承認を了承【厚生労働省医薬品部会】

登録日: 2017-06-01

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厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は5月30日、関節リウマチ治療薬「オルミエント錠」などの承認を了承した。

「オルミエント錠」(一般名:バリシチニブ、日本イーライリリー)は、メトトレキサート製剤等の既存治療で効果不十分な関節リウマチに用いるヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬。4mgを1日1回経口投与し、患者の状態に応じて2mgに減量することができる。類薬には「ゼルヤンツ錠」(トファシチニブクエン酸塩)がある。

「プラリア皮下注」(デノスマブ〈遺伝子組換え〉、第一三共)は、従来の骨粗鬆症に加え「関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制」への適応拡大が了承。同薬は、破骨細胞の分化に関与するサイトカイン「RANKL」を標的としたヒトモノクローナル抗体。破骨細胞による骨吸収を抑制し、関節の骨破壊の進行を抑制する。疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)による治療を行っても骨びらんの進行が認められる患者に対し、追加投与して用いる。60mgを6カ月に1回皮下投与し、骨破壊の進行が認められる場合には3カ月に1回投与可能。投与対象は、国内に70万~80万人いると推定される関節リウマチ患者のうち7万~8万人と想定されている。

「アメナリーフ」(アメナビル、マルホ)は、帯状疱疹に用いる抗ウイルス薬。ヘルペスウイルスのDNA複製に関与するヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を阻害することで、抗ウイルス作用を示す。1日1回400mgを食後に経口投与する。同成分が承認されている国は海外にはないが、類薬としては、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルがある。

その他の承認予定医薬品と効能

ソマチュリン皮下注(ランレオチド酢酸塩、帝人ファーマ):「膵・消化管神経内分泌腫瘍」の効能・効果追加

イストダックス点滴静注用(ロミデプシン、セルジーン):再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫

アクテムラ皮下注(トシリズマブ〈遺伝子組換え〉、中外製薬):既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)

スチバーガ錠(レゴラフェニル水和物、バイエル薬品):「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌」の効能・効果追加

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