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岸田新政権に望む医療政策─コロナ対策・感染症法・在宅医療について[長尾和宏の町医者で行こう!!(127)]

No.5091 (2021年11月20日発行) P.54

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2021-11-09

最終更新日: 2021-11-09

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コロナ対策を最優先に

衆院選挙が終わり、岸田新政権が本格的に始動した。今回、岸田新政権に期待する医療政策を述べたい。

まずは2年近くに及ぶコロナ禍をどう「収束」させるかに総力を挙げて欲しい。よく「出口戦略」と言われるが、それは決して「ゼロコロナ」ではない。あくまで「ウィズコロナ」であることを国民に広く啓発すべきだと思う。「いつでも誰でも無料PCR検査」は慎重に行わないと大きな混乱をもたらす。十分なシミュレーションをしてから実施して欲しい。行き過ぎた自粛やワクチン差別、分断には国が主導して声を上げるべきだ。菅前総理は「総合的・俯瞰的」という言葉をよく用いたが、岸田総理にはコロナ対策において総合的・俯瞰的に政策を検討してほしい。そのためには、専門家や学者だけでなく広く現場の意見を聞いて欲しい。在宅医療の現場で活躍した多職種も政府分科会のメンバーに加えるべきだ。岸田総理は「人の話をよく聞くこと」が特技であると自認されているので、大いに期待している。

縦割り行政による感染症対策では第6波が来た時にまた医療崩壊は免れない。再び医療崩壊しないためには保健所ではない医療の司令塔を各都道府県に置くべきである。宮城県方式のように医師同士の病診連携が保健所を介在しなくてもできるような連携システムの構築が急務である。既に抗体カクテル療法が重症化リスクのある濃厚接触者に予防投与できるようになったが、感染が判明したらその場で早期治療ができる仕組みをつくるべきだ。いずれにせよコロナ対策を最優先にして欲しい。

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