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5類落としがコロナ軽症者の自宅療養の大前提[長尾和宏の町医者で行こう!!(124)]

No.5078 (2021年08月21日発行) P.60

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2021-08-16

最終更新日: 2021-08-16

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唐突な方針転換

8月2日、筆者はBSフジのプライムニュースに2時間生出演をした。新型コロナについて「診療所医師による早期診断と早期治療が重要」「抗体カクテル薬を在宅でも使えるように」「軽症者の自宅療養は在宅医が担う」「五輪後は5類感染症に」など、多くの提案をした。同日、菅総理は唐突に「軽症者は自宅療養を基本とする」との方針を明らかにした。つまりこれまでの病院を柱にしたコロナ療養政策を180度、方針転換した。しかし、野党のみならず与党議員や多くの市民から「自宅で死ねというのか」などの大きな反発が起きて、コロナ政策は大混乱に陥っている。

執筆時点(8月9日)で東京では連日驚異的な感染拡大で感染者数が1日4000人を超え、早晩1万人に至ると予想されている。デルタ株の感染力は強力で、感染者は若年化している。自宅療養者がついに2万人を超えて医療逼迫に陥ったため総理の緊急発言に至ったのだろう。一方、大阪・兵庫では大型連休の第4波において自宅療養者が1万人を超え、保健所崩壊のなか数十人もの「放置死」が発生した。しかし一方で在宅関係者が訪問するなど新しい展開が見られ本連載でも報告した。そこで得られた経験や知見を首都圏でも活かして欲しい。地元尼崎市では保健所と医師会が連携して自宅療養者の情報を共有している。また神戸の訪問看護師の活動記録は参考になるはずだ。自宅療養者には医療提供だけでなく地域の多職種による生活支援が重要だ。しかし新たな政府の方針は基本的な説明や準備が抜け落ちていたために各界から大きな反発を招いた。そんな経緯で今回は、なぜ政府から、このような新たな方針が示されたのか。そして、なぜ、それが政治家や市民に受け入れられないのかを考えてみたい。

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