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震災もパンデミックも「出向く医療」で[長尾和宏の町医者で行こう!!(119)]

No.5056 (2021年03月20日発行) P.50

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2021-03-17

最終更新日: 2021-03-16

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東日本大震災から10年

東日本大震災から10年が経過した。2011年4月〜5月に被災3県を支援しながら巡って以来、東北の人達との交流が現在も続いている。先日も石巻の知人から連絡を頂いたばかりで、報道されているように、復興が遅れているようだ。筆者は阪神・淡路大震災の被災者でもある。その年に病院を飛び出し、幼少時に住んでいた尼崎で開業した。阪神は10年目にはかなり復興していたが、東北の復興は阪神と比べて単に遅いだけでなく明らかに異質である。特に福島は原発の影響で人口減少が著しく、復興の前に人口減少対策という難題が横たわる。日本国の課題を東北が先取りしている。その意味でも東北復興は日本復興の象徴であると受け止めるべきだ。

10年目を迎えた今、頭に浮かぶ光景といえば、気仙沼市面瀬中学の校庭に建っていた仮設住宅で暮らしていた方々、気仙沼大島で孤軍奮闘していた訪問看護師、ボランティアセンターで知り合った医療者たちの顔である。大島では認知症の母親が大声を出すので避難所に入れず車内に寝泊まりしていた親子がいたが、あれからどうなったのだろう。コロナ禍でも認知症の人が置き去りにされている。そのうち在宅医が来ると言っていたけど、本当のところ被災3県の「出向く医療」はどうなっているのか。コロナが明けたらまた交流に行きたい。

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