本年も宜しくお願い申し上げます。首都圏の一都三県では緊急事態宣言が発出されるなど、年が明けてもコロナ禍の収束を見通すことができない。既に一部の地域では医療崩壊が起きており、医療者のストレスも高まる一方である。こんな自粛続きのなかでも市民はエンターテイメントを渇望している。昨年、日本映画界はまさに「鬼滅の刃」一色であった。コロナ禍のなか2月に2本の映画が公開される。劇映画「痛くない死に方」とドキュメンタリー映画「けったいな町医者」である。両者とも在宅医療と尊厳死がテーマである。今回、これらが誕生した経緯をご紹介したい。