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発熱外来の実際と地域包括ケアシステムとしての感染対策[長尾和宏の町医者で行こう!!(116)]

No.5043 (2020年12月19日発行) P.48

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2020-12-09

最終更新日: 2020-12-09

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3つのテント

本稿執筆時の12月7日時点で、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の患者数、重症者数は過去最高になっている。大阪府では高齢者に「外出自粛の要請」がなされている。コロナの検査需要が増加している。行政は発熱外来と簡単に言うが、実際にはまずは相当広い空間が必要である。仮に屋外にテントを張るとしても複数要るはずだ。当院の場合は、待合・問診テント、検査テント、会計・投薬待ちテントと3つのテントをそれぞれ離して設置することになった。敷地内だけでなく敷地外の駐車場を借り上げるなどかなりの投資が必要である。こうした物理的な問題だけでなく人的配置にも相当な工夫が要る。

コロナとインフルエンザが同時流行しはじめたら、同時検査ができる抗原キットを使用することになる。ドライブスルー検査なら3つのテントを必要としないので助かるが、予約、誘導、説明の手間がかかる。公共の場所でドライブスルー検査をすることはできないので、さらに大きなスペースが必要になる。このような事が可能な医療機関が全国に2万5000施設あると発表されているが、発熱外来に手を挙げたものの実際にはほとんど稼働していない医療機関もあるのではないかと想像する。もしそうならば、それらに対する補助金を実際に稼働している医療機関に回すべきであろう。発熱外来は街中あちこちにあるのが理想的だろうが、現実にはよく稼働している医療機関に限られた資本を集中投下するのは当然だろう。今は検査体制を充実する必要がある。

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