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■NEWS 小児ADHD新薬「ビバンセ」承認へ、覚醒剤原料含有で厳重管理を義務づけ

No.4950 (2019年03月09日発行) P.21

登録日: 2019-02-25

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薬事・食品衛生審議会の医薬品第一部会は2月21日、新薬9製品などの医薬品の製造販売承認を了承した(表)。3月中に正式に承認される見通し。

塩野義製薬が申請した「ビバンセ」(一般名:リスデキサンフェタミンメシル酸塩)は、小児期における注意欠陥多動性障害(ADHD)に用いる中枢刺激薬。同薬には覚醒剤の原料になりうる成分が含まれているため、塩野義製薬と卸売販売業者に厳重な流通管理を義務づける。処方はADHDの診断・治療に精通した医師に限り、薬物依存にも対応できる医療機関・薬局においてのみ取り扱えるようにする。使用実態下における乱用・依存性の評価が行われるまでの間は、投与対象を類薬(メチルフェニデート)で効果不十分な場合に限定する。

■低セレン血症に初の補充療法薬

藤本製薬の「アセレンド」(一般名:亜セレン酸ナトリウム)は、必須微量ミネラルのセレンを食事等で十分に摂取できず、心筋障害に伴う心不全や四肢の筋力低下などを来す「低セレン血症」を適応とする注射薬。セレンの補充を目的とする薬剤としては国内初となる。内科系学会社会保険連合(内保連)によると、国内における低セレン血症の患者群は約19万人と推定されている。

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