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添付文書改訂─抗癌剤「スーテント」の重大副作用に急性胆嚢炎[医療安全情報UpDate]

No.4928 (2018年10月06日発行) P.17

登録日: 2018-10-03

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厚生労働省は9月18日付で、下掲の医薬品の添付文書を改訂するよう、製造販売業者に指示した。
消化管間質腫瘍や転移性の腎細胞癌などに用いる抗癌剤「スーテント」(一般名:スニチニブリンゴ酸塩)については、「重大な副作用」に「急性胆嚢炎」を加える。直近3年間で国内副作用症例が5例報告されたことから、専門委員の意見も踏まえて改訂が適切と判断された。投与中に無石胆嚢炎を含む異常が認められた場合は休薬などの適切な処置を求める。
前立腺癌に用いる抗癌剤「ゾーフィゴ」(同:塩化ラジウム〔223Ra〕)では、「重要な基本的注意」の項に、化学療法未治療で無症候性または軽度症候性の骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌に対して同剤とアビラテロン酢酸エステル、プレドニゾロンの併用投与を推奨しない旨を追記する。国際共同第Ⅲ相試験により、併用時の骨折・死亡の発現リスクがプラセボ群に比べて高くなる可能性が明らかになったことを受けた対応。
また、抗菌薬「ビクシリン注射用」(同:アンピシリンナトリウム)などについては、「重大な副作用」の「皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症」の項に、重篤な皮膚症状などを伴う「急性汎発性発疹性膿疱症」を追記し、症状が現れた場合には投与中止を求める。

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