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糖尿病食事療法のベストチョイス 「緩やかな糖質制限」ハンドブック<第2版>

糖質制限療法のトップランナーが解説する唯一の医学専門書、堂々改訂!

定価:3,850円
(本体3,500円+税)

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編著: 山田 悟(北里大学北里研究所病院糖尿病センター長)
判型: B5判
頁数: 156頁
装丁: 2色部分カラー
発行日: 2018年01月22日
ISBN: 978-4-7849-4427-9
版数: 2版
付録: -
  • 食事療法は継続こそ重要!安全で無理なく続けられる糖尿病食事療法「緩やかな糖質制限」について糖質制限療法のトップランナーである山田悟先生が解説する唯一の専門書です。
  • 今版では、実例に基づく模擬指導例の章を新たに追加。指導内容が具体的にわかります。
  • 糖質表示は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)にもとづいて、利用可能炭水化物優先で記載。
  • 各種薬剤との併用についても解説しています。

目次

【基本編】
I.なぜ,「緩やかな」糖質制限食なのでしょうか?
1. 糖尿病食事療法の課題
2. ますます高まる糖質制限食への関心
3. 極端な糖質制限食
コラム 食事療法に対する概念にショックを与えた患者さん

II.糖質制限食のエビデンス
1. 糖質制限食にポジティブなエビデンス
2. 糖質制限食にネガティブな欧米の観察研究データ
3. 糖質制限食にポジティブな日本・東アジアの観察研究データ
4. 英米のガイドラインにおける糖質制限食の位置づけ
5. 「緩やかな」糖質制限食の定義

III.三大栄養素の代謝と糖質制限食の関わり
1. 糖質の摂取,合成,代謝
2. 蛋白質の摂取,合成,代謝
3. 脂質の摂取,合成,代謝
4. 三大栄養素のシグナル分子としての意義
5. 糖質制限と体組成の恒常性


【実践編】
I.「緩やかな」糖質制限の実際
1. 栄養指導の進め方
2. 主食の糖質を少なくして満足感を得る工夫
3. 外 食
4. 間 食
5. シチュエーションに応じた実行例(簡単に早く実行するには)
6. 果物の血糖値への影響
7. アルコール飲料の糖質量
8. 人工甘味料
9. 食品成分表示の注意点
10. 継続困難の主な理由

II.「緩やかな」糖質制限の適応
1. 適 応
2. 不適応の解除

III.薬剤との併用
1. 2型糖尿病の病態と治療戦略
2. 糖質制限食
3. 糖尿病治療薬の種類と糖質制限食における注意点
4. 薬物療法のエビデンス,将来の展望
5. 1型糖尿病の病態と治療戦略


IV.糖質制限指導事例
1. 初期指導のポイント
2. 2回目以降の指導:食事相談


V.糖質制限患者指導Q&A
Q1 「緩やかな」糖質制限食はどんな三大栄養素比率になるのか?
Q2 糖質制限食ではエネルギーオーバーにならないか?
Q3 糖質制限食では脂質を増やすのか,蛋白質を増やすのか?
Q4 北里研究所病院における糖質制限とは?
Q5 病院食への導入方法は?
Q6 糖質制限の指導が困難な症例とは?
Q7 シックデイ時の対処方法は?
Q8 糖質制限時の運動療法は?
Q9 定時に生じる低血糖への対処方法は?
Q10 1食40gの糖質とはどのくらいか?
Q11 内臓脂肪を減らすにはどうしたらよいか?
Q12 HbA1cや血糖値が正常に戻ったら,糖質を摂ってもよいか?
Q13 糖質は太る原因となるのか?
Q14 肉が好きな場合,蛋白質として肉ばかり食べてもよいか?
Q15 食べる時間はいつでもよいか?
Q16 いくら食べてもよいか?
Q17 食事の回数は3回でないとならないのか?
Q18 便秘になってしまうが,どうしたらよいか?
Q19 LDL-コレステロールが高い場合はどうしたらよいか?
Q20 「糖質が少ない」と勘違いしやすい食材は何か?


資 料
 糖質制限食の献立例
 食品の糖質量一覧


索 引

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序文

2014年4月に『緩やかな糖質制限ハンドブック』を上梓して,約4年が経過しました。日本糖尿病学会の公式な食事療法のスタンスがエネルギー制限食のみであるという状況に変化はないものの,臨床現場では都道府県レベルあるいは市区町村レベルの医師会や栄養士会から糖質制限食についての教育講演会をしてほしいとの依頼をたくさんお寄せ頂くようになりました。また,海外の病院も含め,糖質制限食の指導システムの見学を希望して,多くの医療従事者の方が北里研究所病院にお越しになるようになりました。このことは,多くの患者さんが日々の生活の中でエネルギー制限を実行できず,細かな三大栄養素比率の把握もできずに頭を悩ませているのと同様に,臨床の最前線に立つ医師や管理栄養士も,いかにエネルギー制限食の指導に頭を悩ませてきたかの証左なのだと感じています。
指導をする側にとっても指導がしやすく,指導を受ける側にとってもわかりやすく実践しやすい食事法が求められており,そんな食事法のひとつが「緩やかな糖質制限食」だと確信しています。
この数年間に栄養学についての科学的根拠はさらに蓄積され,また,私たちも患者さんに対する緩やかな糖質制限食の指導経験を積み重ねました。
今回の改訂では,こうした科学的根拠や私たちの経験の積み重ねについての解説を追記しました。そして,本書における緩やかな糖質制限食の立ち位置を,エネルギー制限食をうまく実践できない患者さんのための選択肢(初版)から,日本人糖尿病患者さんの食事療法の中心(のひとつ)へと変更しています。また,いかに患者さんの食事療法に対する姿勢をほめて,その能力を伸ばすかについての工夫を具体的にお見せしています。
本書を通じて多くの医療機関が“緩やかな糖質制限食”を導入・実践され,多くの患者さんの幸せな糖尿病療養生活を現実のものとして下さることを願ってやみません。


2017年12月吉日 編者

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