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カラー図解 人体の正常構造と機能 第9巻 神経系(2)〈第3版〉 末梢神経系の構造・自律神経機能・感覚系

高度な内容をやさしく学べる画期的な教科書

定価:6,696円
(本体6,200円+税)

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著: 久野みゆき(大阪市立大学准教授)
安藤啓司(神戸大学教授)
杉原 泉(東京医科歯科大学教授)
秋田恵一(東京医科歯科大学教授)
判型: A4変型判
頁数: 104頁
装丁: カラー
発行日: 2017年02月25日
ISBN: 978-4-7849-3226-9
版数: 第3版
付録: -

シリーズ累計20万部突破! 待望の改訂版

人体の構造と機能を臓器別全10巻に編集したシリーズ。解剖学・生理学の高度な内容をやさしく学べる教科書として評判を呼び、シリーズ総発行部数は20万部にのぼります。第3版は、最新の知見に基づいて内容を更新するとともに、さらに読みやすく、わかりやすい教科書をめざしました。

◆図解を中心とした構成  フルカラーの図解を中心に構成したビジュアルな紙面。どの教科書よりも図が豊富でわかりやすいとの評価をいただいています。
◆見開き完結  ひとつのテーマが見開きで完結するよう編集。重要事項をコンパクトにまとめてあり、読みやすく理解しやすい。
◆解剖・組織・生理の連携  図解に沿ってマクロ・ミクロの構造を学び、その構造がどのような機能を果たしているのか、そしてその構造や機能を支えている物質は何かを、順を追って学習できるよう構成しました。読み進めていくうちに、各臓器の構造と機能のつながりが実感できます。

目次

脊髄神経
脊髄神経は椎間孔を出るとすぐに前枝と後枝に分かれる
後枝は体壁の背側,前枝は体壁の腹側および体肢に分布する
頚神経叢の枝は,頚部の皮膚,舌骨下筋群,横隔膜に分布する
腕神経叢の枝は上肢に分布する
筋皮神経は上腕の屈筋,正中神経は前腕の屈筋,尺骨神経は手の小筋を支配する
橈骨神経は上腕と前腕のすべての伸筋を支配する
腰神経叢の枝は,下腹部と大腿前面に分布する
仙骨神経叢の枝は,殿部・大腿後面・下腿・足に分布する
坐骨神経は人体最大の神経で,その枝は足底にまで及ぶ

自律神経
自律神経は内臓・血管・腺を支配する
胸部内臓は,幹神経節を出た節後線維と迷走神経とによって支配される
腹部の自律神経は,腹大動脈の分枝に伴って諸臓器に至る
交感神経は身体活動の活性化に,副交感神経は身体活動の安静化に働く
自律神経の伝達物質はアセチルコリンとノルアドレナリンである
内臓は自律神経によって反射性調節を受ける
視床下部は自律神経,内分泌,体性神経の統合中枢である

脳神経
脳神経は特殊感覚線維と副交感線維を含む
動眼神経,滑車神経,外転神経は眼球運動を司る
三叉神経第1枝と第2枝は顔面の皮膚感覚を司る
三叉神経第3枝は咀嚼筋を支配する
顔面神経と舌咽神経は,分泌線維,味覚線維を含む
迷走神経は主として副交感線維からなり,胸腹部内臓に広く分布する

体性感覚
皮膚・筋・腱・関節の受容器によって生じる感覚を体性感覚という
応答特性の異なる種々の受容器が皮膚感覚を司る
体性感覚は3つのニューロンを介して大脳皮質感覚野に伝えられる

視 覚
眼球は眼筋や涙器とともに眼窩に収まり,それらの隙間を脂肪が埋めている
眼球各部の働きは,カメラの部品にたとえられる
網膜は高度に分化した神経組織である
視細胞の外節において,光は電気信号に変換される
網膜は明暗,色,形,動きをとらえる
網膜からの信号は外側膝状体を経て一次視覚野へ伝えられる

聴覚と平衡覚
鼓膜の振動は,耳小骨を介して内耳の外リンパに伝えられる
蝸牛内で音の周波数が弁別される
有毛細胞は,音の振動を感覚毛の傾きとして検出する
聴覚中枢は音の強さ,高低,音源の方向を弁別する仕組みを備えている
半規管は回転加速度の受容器である
平衡斑は重力の方向を検出する装置である
前庭覚は,姿勢と眼球の向きを制御して身体平衡を維持している

嗅覚と味覚
嗅細胞は最も原始的な感覚ニューロンである
味細胞は5つの基本味に特異的に応答する

外 皮
表皮細胞は基底層で新生し,角化しながら表層へ移動する
皮膚は生体防衛の最前線である

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序文

 薔薇の木に薔薇の花咲く,何事の不思議なけれど…という詩があります。私たちも当たり前のように呼吸をして,食事をし,電車に乗り,景色を眺め,会話を交わし,眠りにつきます。しかし,いつもと変わりない一日でも,私たちを取り巻く環境は絶えず変化しています。ヒトは全身の細胞・臓器を総動員し,状況に応じて個体としての生存を図っているのです。この複雑な人体がどうしてこんなにうまくコントロールされているのか? あらためて考えてみると,本当に不思議なことです。
 さて,体内外で出会う多様な変化に対応するためには,環境情報のインプットとアウトプットをすばやく正確にコントロールすることが必要です。その役割を担うのが,この巻で取り上げる末梢神経,体内外の環境変化を検知するために発達した感覚器官,内臓機能のホメオスタシスを担う自律神経系,そして全身を覆う外皮です。これらは,互いに連携しながらさまざまな臓器の機能を統合的に調節しています。
 末梢神経に損傷が起これば,その支配臓器がうまく働かなくなります。感覚が的確に検出されなければ,自らの状況を把握し適切な行動を起こして危険を回避することができません。また,自律神経によるフィードバック機構に破綻が起これば,内臓が効率よく働かなくなってしまいます。異なる臓器を協調させ,日常的なひとつひとつの活動を円滑に行うために,人体には環境情報のセンサーとそれを柔軟に処理する実に巧妙な仕組みが備わっています。
 人体の科学は,分子の反応から高次行動に至るさまざまな現象を網羅する膨大な情報の上に成り立っています。医学を学び始めたころ,なんとまあたくさんのことを覚えなければならないのか,と茫然としたことを覚えています。しかし,そこで取り上げられる課題は,実は非常に身近な事柄です。個々の“知識”は一見雑多ですが,経験を重ねていくうちに,それらは次第に有機的に繋がり広がっていくでしょう。
 これから医学・医療に携わろうとしている方々や生命の仕組みに興味をもつ方々が,年々加わる最新の知見を理解し,疾患のメカニズムを創造的に考えていくために必要なバックグラウンドを,本書で提供できればと願っています。

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