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カラー図解 人体の正常構造と機能 第8巻 神経系(1)〈第3版〉 中枢神経系の構造・高次神経機能・運動系

高度な内容をやさしく学べる画期的な教科書

定価:6,696円
(本体6,200円+税)

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著: 河田光博(佛教大学教授)
稲瀬正彦(近畿大学教授)
判型: A4変型判
頁数: 96頁
装丁: カラー
発行日: 2017年02月25日
ISBN: 978-4-7849-3225-2
版数: 第3版
付録: -

シリーズ累計20万部突破! 待望の改訂版

人体の構造と機能を臓器別全10巻に編集したシリーズ。解剖学・生理学の高度な内容をやさしく学べる教科書として評判を呼び、シリーズ総発行部数は20万部にのぼります。第3版は、最新の知見に基づいて内容を更新するとともに、さらに読みやすく、わかりやすい教科書をめざしました。

◆図解を中心とした構成  フルカラーの図解を中心に構成したビジュアルな紙面。どの教科書よりも図が豊富でわかりやすいとの評価をいただいています。
◆見開き完結  ひとつのテーマが見開きで完結するよう編集。重要事項をコンパクトにまとめてあり、読みやすく理解しやすい。
◆解剖・組織・生理の連携  図解に沿ってマクロ・ミクロの構造を学び、その構造がどのような機能を果たしているのか、そしてその構造や機能を支えている物質は何かを、順を追って学習できるよう構成しました。読み進めていくうちに、各臓器の構造と機能のつながりが実感できます。

目次

神経系の概観
神経系は全身に張りめぐらされた情報ネットワークである
神経系を構成する細胞はニューロンとグリアである

神経系における情報伝達の仕組み
軸索は電気信号を伝える導線,髄鞘は絶縁被膜である
ニューロンの活動電位はNa+とK+によって形成される
シナプスで電気信号を化学信号に変える
ひとつの神経伝達物質が複数の受容体に働き,さまざまな応答が起きる

脳・脊髄の構造
中枢神経系は脊椎動物とともに誕生,進化してきた
脊髄の灰白質は神経細胞,白質は縦走する神経線維からなる
脊髄の後根から感覚ニューロンが入り,前根から運動ニューロンが出る
延髄,橋,中脳を合わせて脳幹といい,脳神経が出入りする
上行性,下行性の伝導路は脳幹内で対側に交叉する
脳神経の核は一般の運動核と知覚核に加え,特殊核を有する
小脳は系統発生学的に3区分され,各部は別々の機能を担っている
身体の位置情報や筋・腱の深部感覚は小脳核で統合される
視床は中枢神経系で最大の神経核である
視床核は下位脳と大脳皮質を連絡する中継核である
巨大化した新皮質を頭蓋内に詰め込んだため,多くのしわが生じた
新皮質は6層からなり,各層の発達の程度は部位により異なる
嗅脳と辺縁系は古い皮質からなり,大脳半球の隅に押しやられている
大脳髄質の深部にかつての運動中枢があり,錐体路系を補佐する

高次神経機能
中心溝の前方に運動野,後方に感覚野がある
連合野はさまざまな情報を統合し知的機能を営む
海馬は記憶の形成に関わる
扁桃体は情動と本能行動の統合中枢である
脳幹からの上行性投射が意識水準を調節している

運動系
運動機能は複数の中枢により階層的に制御されている
脊髄は運動における下位中枢である
姿勢制御,眼球運動の中枢は脳幹にある
錐体路が運動指令を脊髄に伝える
基底核の損傷により特異な運動障害が生じる
小脳皮質には規則的な神経回路が存在する
小脳は感覚情報と運動指令を統合し,運動を調節する

脳・脊髄を包む構造
脳と脊髄は3重の被膜で包まれ,髄液中に浮かんでいる
髄液は中枢神経系を物理的・化学的に保護している

脳循環
大脳への血液供給は,大部分を内頚動脈が担っている
脳幹と小脳は椎骨・脳底動脈から血液供給を受ける
神経細胞は虚血にさらされると容易に死滅する

神経系の発生
脳・脊髄は神経管から形成される
神経堤細胞が遊走して脊髄神経節,自律神経節をつくる

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序文

 神経系はとても難しい,という学生がいる。その大きな理由は,各領域を結びつける伝導路が複雑で,その脈絡がわかりにくいことにある。また,マクロ的にみる脳の構造と,シナプスをはじめとするミクロの情報伝達機構との間に大きなギャップがあり,機能と構造を結びつけにくいことも一因であろう。
 本書は,これらの問題に正面から解決を求めた。見出しを平易な表現の日本語文にし,親しみを持たせた。また,編集部の協力を得て,わかり易い図をふんだんに盛り込んだ。すべてがビジュアル的に説明できるわけではないが,文字だけでは概念や現象を把握できないものが,絵を用いることでいとも簡単に理解が深まることはよくあることである。また,いたずらに細部にこだわり,名称のみを記載することを極力避け,文脈の流れを重視するように配列した。
 神経系,特に脳は,身体のさまざまな臓器と異なる点がある。それは,脳が全体として一様な構造と機能を持っているのではなく,各領域,部位によって異なる構造と機能を有することである。したがって,これらの領域どうしの関係が脳全体としての機能を生み出すのであり,構造と機能が見事に統合されたシステムといえよう。
 脳はおそらく,生命体のなかで最も複雑な構造をしていると考えられる。考えてみれば,われわれの文明や社会,歴史は脳が作り出したものであり,脳の機能表出にほかならない。そして,私たちの社会やサイエンスがまだまだ進化を遂げていることは,脳に宿る多くの機能と構造において,いまだに明らかにされていない部分が存在していることを示している。
 本書が,脳をはじめ神経系の理解に役立ち,病気の原因や成り立ちを学ぶ上でその基盤を与え,学習の効果に寄与することができれば,執筆者の一人としてこれ以上の喜びはない。
 最後に,細部にわたり本書の構成と編集にご支援いただいた日本医事新報社編集部に心より謝辞を申し上げたい。

河田光博・稲瀬正彦

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