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ウイルス性胃腸炎の院内感染を防ぐトイレ設置方法 【ノロウイルス等に備え,病院トイレの清浄化は必須】

No.4851 (2017年04月15日発行) P.62

向野賢治 (福岡記念病院内科・感染制御部部長)

登録日: 2017-04-11

最終更新日: 2017-04-10

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  • 院内におけるトイレの設置方法について。ノロウイルス等の院内感染を防ぐために,出入口のドアや便器,洗浄器具,洗面台などに対して,現状で実行可能な最大限の対策としては,どのようなものが挙げられるでしょうか。

    (千葉県 K)


    【回答】

    ノロウイルスの院内感染予防のために,トイレの清潔管理は非常に重要です1)。インフルエンザの感染対策として,トイレはあまり問題にはなりません。

    病院建築のための米国のガイドラインによると,病院トイレ設備として下記が必須事項とされています2)

    ①廊下を通ることなしにトイレに行けること。すなわち,トイレは病室内か病室ドアのすぐ近くに設置する
    ②トイレの設置の割合は,2病室あるいは4床あたりに1つ
    ③トイレの室内に水洗便座および手洗い器が設置されていること
    ④トイレのドアは,外向き,あるいは両面開きとする。折り畳み式ドアも有用。音響的・視覚的プライバシーの保護を考慮する

    以上の事項を前提として,さらに感染対策上望まれる要件として,下記を挙げることができます3)

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