2015年度に全国の市町村で行われた定期予防接種に関する間違いが、過去最多の6168件に上ることが厚生労働省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の報告で明らかとなった。
発生した6168件のうち最も多いのは「接種間隔」の間違いで2991件(全体の48.5%)。「不必要な接種」の925件(15%)、「期限切れワクチンの使用」の671件(10.9%)などが続く(表1)。
「血液感染を起こしうる」重大な間違いは8件報告された。多くが、接種前に医師や看護師に注射針が触れたがそのまま接種したケースだった。
間違いの件数は前年の5685件から約8.5%増加した。要因の1つとして、14年10月に幼児の水痘ワクチンが定期接種化され、接種スケジュールが複雑になったことが挙げられる。
予防接種については、国立感染症研究所が「予防接種における間違いを防ぐために」(http://www.nih.go.jp/niid/images/vaccine/machigai-boushi-2016.pdf)の中で、間違いがあった場合の対応例(表2)を示している。