株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

日医「介護報酬マイナス改定、きわめて残念」

No.4739 (2015年02月21日発行) P.12

登録日: 2015-02-21

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

全体でマイナス2.27%の引下げとなった2015年度介護報酬改定について、日本医師会の横倉義武会長は12日の会見で、「きわめて残念」との見解を改めて示した。
横倉会長は「介護職を増やすには専門性を高めキャリアパスにつながる仕組みと、事業所の経営基盤の安定化が必要」と指摘。「今改定は(介護職員処遇改善加算の拡充による)給与面の手当のみとなり、きわめて残念だ」と述べた。
会見で鈴木邦彦常任理事は、マイナス改定の影響により、利用者を無視したサービスの撤退や質の低下が起こらないような制度運営を国に求めた。介護職員処遇改善加算については「(報酬の)本体を引き下げても加算があればいいという理解になってはいけないので、今後議論が必要だ」と述べた。
13日には特養の事業者でつくる「全国老人福祉施設協議会」が会見を開き、マイナス改定により1施設当たり年間平均1500万円の減収になるとの試算を発表。報酬引下げの影響により人件費が抑制されて介護従事者の退職が増えれば、利用者の不利益につながる「負のスパイラル」になるとの懸念を示した。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

関連物件情報

もっと見る

page top