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【コラム】 胎盤機能検査(尿中エストリオール,血中hPL)[特集:今、話題になっていること─産科編]

登録日: 2018.06.25 最終更新日: 2026.02.21

生水真紀夫 (千葉大学大学院医学研究院生殖医学講座教授)

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1 過去の胎盤機能検査

(1)尿中エストリオール

妊娠中には,非妊娠時の1000~1万倍のエストロゲン(エストロン,エストラジオール,エストリオール)が胎盤で産生される。このうち,エストリオールが最も多い。胎盤で合成されるエストリオールの基質は,胎児副腎から供給される副腎性アンドロゲンである。このため,エストリオールは胎児副腎機能を反映した指標となる。母体尿中エストリオールは胎児胎盤機能の低下で低値,胎児死亡ではほぼ0となる。胎児機能低下が疑われる症例のモニタリングや,過期妊娠時の胎児機能のスクリーニングに盛んに用いられた。

(2)血中hPL

ヒト胎盤性ラクトーゲン(human placental lactogen:hPL)は,胎盤の合胞体細胞で産生され母体血中に放出される蛋白性ホルモンである。合胞体細胞当たりの発現量は一定で,総産生量が絨毛組織量に比例することから,胎児・胎盤重量の指標として頻用された。hPLは大量(1mg/日)に産生され,妊娠中の糖代謝・胎児成長に重要な役割を担っている。母体の脂肪・グリコーゲンの分解を促進し,遊離脂肪酸・糖を増加させて,胎児および母体にエネルギーを供給する。また,インスリンに拮抗してアミノ酸濃度を上昇させ,胎児の蛋白合成を促進する。

母体血中濃度は,妊娠中を通じてほぼ直線的に増加する。胎児発育制限で低下し,胎児水腫など慢性的な低酸素状態で増加する。急性の低酸素虚血イベントでは変化しない。

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