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ストレスチェック面接医のための 「メンタル産業医」入門

面接医の実務を詳解・・・現場で地雷を踏まないための入門書

定価:4,320円
(本体4,000円+税)

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著: 櫻澤博文(労働衛生コンサルタント・日本産業衛生学会指導医)
判型: B5判
頁数: 296頁
装丁: 2色刷
発行日: 2016年09月22日
ISBN: 978-4-7849-4556-6
版数: 第1版
付録: -

■  ストレスチェック法制化に合わせた急ごしらえの体制下では、思わぬ落とし穴が待っています。メンタルヘルスへの理解が皆無だったり、リストラ対象者のあぶり出しに悪用されたり、医師が勧告を実施したとたんクレームが出されたり……。

■  そんな現場で地雷を踏まないための「産業医の処世術」と「問題解決術」を指南します。

■  産業医資格を取得していない方や、メンタル疾患への対応が苦手な方でも、面接医として貢献できるように構成。実務のイロハはもちろん、保健指導のノウハウやメンタル不調者へのカウンセリング技法についても初歩から解説しました。

★読者特典1★  面接医の実務に必要な書式(Word形式・記載例つき)を完全収録、無料でダウンロードできます。

★読者特典2★  日本産業衛生学会専門医試験の解答例(平成22・23年度)を無料でダウンロードできます。

読者特典のダウンロードはこちらから <本書278ページに記載されているパスワードをご用意ください>


書評掲載誌:
日医ニュース 2017年4月5日号
日本法令「ビジネスガイド」2017年5月号
月刊「人事労務実務のQ&A」2017年2月号
先見労務管理 2016年11月25日号
日経メディカル 2016年11月号
月刊社労士 2016年11月号
ドクターズマガジン 2016年10月号
メンタルヘルス.jp  2016年9月
日本の人事部 2016年9月

著者出演:
BSフジ「プライムニュース」2016年10月26日放映
『過労死』なくせるか、再発防ぐための方策は

目次

第1章 産業医入門

 
A 産業医になるには
1. 産業医としてのあり方
2. 産業医資格の取得
3. 産業医先の確保
4. 産業医の契約

B 産業医の実務
1. 定期健康診断の判定
2. 職場巡視
3. (安全)衛生委員会
4. カウンセリングの基本技法
5. 自己効力感を高め行動変容を促すには
6. 報告書の記載例

C 長時間労働者への面接指導
1. 面接の対象・目的
2. 面接の進め方
3. 人事・労務担当者からの情報収集
4. 業務の過重性・ストレスの評価
5. 疲労蓄積度チェックリスト
6. 面談時に着目すべきこと
7. うつ病の一次スクリーニング
8. うつ病を把握するための質問
9. 受診の勧め方

第2章 「メンタル産業医」の仕事術

 
A メンタル不調の基礎知識
1. メンタル不調者の現状
2. 外因性精神障害で主に認められる症状
3. 内因性精神障害で主に認められる症状
4. 心因性精神障害で主に認められる症状
5. 症状のまとめと簡易診断
6. ストレスとの関係
7. PIPCによる病状把握
8. MINIによる病状把握
9. メンタル不調の治療 ⑴ 休養
10. メンタル不調の治療 ⑵ 薬物療法
11. メンタル不調の治療 ⑶ 漢方薬など
12. メンタル不調の治療 ⑷ カウンセリング
13. メンタル不調の治療 ⑸ 自律訓練法
14. メンタル不調の治療 ⑹ マインドフルネス

B メンタル不調の予防
1. メンタル疾患にならない工夫(ABC)
2. メンタル疾患を出さない工夫(DEF)
3. 管理職教育(3G)

C メンタル不調をこじらせない工夫
1. 休職が必要だと言われたら
2. 休職に入ったら
3. 睡眠時間が安定してきたら
4. 午後からの外出ができるようになったら
5. 午前中の外出ができるようになったら
6. 模擬出社ができるようになったら
7. 復職可能と主治医が判断したら

第3章 ストレスチェック面接医の実務

 
A ストレスチェック制度の理解
1. ストレスチェック制度とは
2. 質問票の構造

B ストレスチェックの実施法
1. 実施体制
2. 評価方法
3. 面接指導の対象者
4. 受検勧奨・結果の通知方法
5. 医師による面接へのつなげ方

C 面接指導と事後措置
1. 面接医の心構え
2. 面接時の確認事項と指導内容
3. 結果報告と企業への意見具申
4. 医師としての意見表明と就業上の措置
5. 集団分析の目的と方法
6. 集団分析結果の解釈と対策のヒント
7. ストレス対策の実施事例
8. 集団分析を実施する際の注意事項
9. 検査結果の報告
10. 応用事例

D 職場環境改善の取り組み
1. 職場環境改善の評価と改善に関するガイドライン
2. メンタルヘルスアクションチェックリスト

E 様々なツールの活用
1. 『メンタルヘルス改善意識調査票』
2. 『新職業性ストレス簡易調査票』
3. 『労働生産性尺度』

付録

お勧め情報
読者特典

あとがき

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序文

ストレスチェック制度導入に伴い面接医として企業と関わり合うようになった先生方が、本書を読むことで、企業と良好な関係性を構築できるように、またメンタル不調者に対して物怖じすることなくカウンセリングを行えるように、そしてこれらを通じて企業の生産性向上に貢献するとともに、先生方の医師としての職業人生が満足のいくものになって欲しい、との思いからこの本を執筆しました。

今日、産業医の業務は、メンタル疾患で休職している従業員の復帰支援と、生活習慣病への保健指導が中心となっています。いわゆる「健康経営」の意識が高い企業は、産業保健管理体制を整備し、経験豊かな産業医を雇用して対応しています。

しかし、そのような恵まれた企業はごくごく一部に過ぎないのが現実です。

従前からきちんと産業保健を提供している企業は、今さら産業医を募集することはありません。読者の先生方が面接医/産業医として赴任する企業の中には、もしかするとこんな状況が待っているかもしれません。

● 今般のストレスチェック法制化に合わせて健康管理体制を急ごしらえ中のため、社内医療資源はほぼ皆無

● 労働基準監督署から指導されたから仕方なく産業医を選任。「産業医は税金みたいなもの」と邪魔な存在と考えている

● 社員同士が社内通報制度を悪用しては足の引っ張り合い

● 親会社で出世できなかった方が次々と落下傘降下。パワハラが吹き荒れる子会社にリストラ対象者を挙げさせる“保安官”として着任

● 産業医が企業に対して「勧告」を実施したとたん、健康管理受託業者に“選手交代”希望が出されて降板

● 株式公開にあたり証券取引所から指導されたから“産業医は居てくれたら良い”だけの「ブラック企業」

そんな医療資源も企業理解も乏しい現場に赴任した医師が、どうしたら受け入れてもらえ、医師らしいサービスを提供できるのか? その問いに応える『産業医の実務指南書』があったら苦労が報われるのに……、と思っていました。

なぜなら、前述のような企業で通用する、つまりは実務に適する入門書がほとんど見あたらなかった中、筆者は泥をすするようにしてほふく前進するほかありませんでした。類書の多くは、法規制を満足するための解釈で終わっていたり、恵まれた医療資源がなければ提供できない内容に終始していたからです。野戦病院で臨床力が磨かれるように、産業保健の「さ」の字もない企業でこそ培われる「産業医としての処世術」があると考えます。

産業医としての経験が浅い方、メンタル疾患への対応が苦手な方、さらには産業医資格を取得していないけれどもストレスチェックの面接医を引き受けざるを得ない方が大勢いらっしゃると思います。

そのような先生方が地雷を踏まないよう、筆者が“野戦病院”での実務で習得してきた「産業医としての処世術」を紹介いたしました。

この本が、『メンタル産業医』としてのキャリア形成の“根っこ”になれば、と願っています。

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レビュー

「ようこそメディカルインテリジェンスの世界へ─メンタル産業医の要諦を説く」

齊尾武郎 労働衛生コンサルタント/フジ虎ノ門整形外科病院内科・精神科
本書『ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門』の著者・櫻澤博文先生とは、20年以上の付き合いになる。私たちは1990年代に勃興した根拠に基づく医療(EBM)を通じた友人であり、「医学的に正しいことを正しく行いたい」という高い志で固く結ばれている。
さて私は、精神科・内科(消化器内科)・労働衛生の3つの仕事をしているが、その根幹にはEBMがある。すなわち、あらゆる医療行為はメリット・デメリットのバランスを取り、患者の意向や環境、社会情勢を考慮して、何を行うべきかを総合的に決断しなければならない。その基本的なルールがEBMであり、臨床的問題を「診断・治療・成果」の3つの変数を持つ関数へと定式化し、“エビデンス”を用いて“病い”という複雑な方程式を解く。
“エビデンス”とは、論文などで公表された研究結果を統合したものを指し、公開された情報を掘り下げるもので、オープンソースインテリジェンス(OSINT)である。一方、これを実際に応用するのに必要な個々人の健康状態に関する情報は、守秘義務のあるヒューマンインテリジェンス(HUMINT)である。特にメンタルヘルスに関する個人情報はきわめて機微であり、取り扱いが難しい。さらに困ったことに、どのような治療が本当に正しいのかについても、精神医学界では百家争鳴である。これに雇用・労働という複雑な利害関係が絡むと、普通の医師にはほとんどお手上げである。
このような混迷した産業精神保健の世界で、本書は「メンタル産業医」がいかにOSINTとHUMINTという2つのメディカルインテリジェンス(MEDINT)を使いこなし、“デキる産業医”になるかを解き明かした、前人未到の名著である。多くの先生方にお読み頂き、この奥の深い「メンタル産業医」の世界においで頂きたい。

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