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CASE12 繰り返す扁桃腺炎と薬疹/扁桃腺炎で治療後,薬疹で紹介された20代男性[CAUTION! 臨床検査値の落とし穴]

No.4692 (2014年03月29日発行) P.46

太田求磨 (新潟県立中央病院総合内科・感染症内科部長)

登録日: 2014-03-22

最終更新日: 2017-07-31

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  • 【症例紹介】

    20代の男性。【既往歴】小児期には,扁桃腺炎にたびたび罹患。【家族歴】特記事項なし。1年ほど前から,扁桃腺炎に2回ほど罹患しており,抗菌薬投与で改善した。2カ月前から扁桃腺炎に罹患し,近医を受診した。口蓋扁桃に炎症所見を認め,扁桃腺炎と診断された。ガレノキサシン投与で,薬疹と思われる膨隆疹が出現した。薬疹は,近医皮膚科でのステロイド内服薬,外用剤で改善した。扁桃腺炎は,アジスロマイシン投与にて改善した。扁桃腺炎の改善と再燃を繰り返すために,当院に紹介された。両側口蓋扁桃腫大(第2度肥大)を認めた。初診時には白苔の付着はなかった。身体所見上は,薬疹と思われる皮疹は消失していたが,汗疹を前胸部・背部に認めていた。他に特記すべき所見を認めなかった。血液検査所見を表1に示す。


    検査値のどこに悩んだか

    習慣性の扁桃腺炎を認めていたが,様々な抗菌薬で薬疹が出現しており,治療薬選択に難渋していた。症状の改善も乏しいために治療経過からみて,口蓋扁桃切除術を検討するべきと判断した。

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