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小耳症・先天性外耳道閉鎖症

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
西﨑和則 (岡山大学大学院医歯薬学総合研究科機能再生・再建科学専攻耳鼻咽喉・頭頸部外科学教授)
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  • ■疾患メモ

    耳介は第1および第2鰓弓から生じる耳介小丘が癒合して形成され,外耳道は第1と第2鰓弓の間に生じる第1鰓溝から形成される。両者の発生は相互に関連するため,小耳症と外耳道閉鎖症が同時に認められることが多い。片側性では非症候群性が,両側性では症候群性が大多数を占める。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    小耳症では,埋没耳など程度が軽度なものから無耳まで様々な形態異常が生じる。

    外耳道閉鎖症には完全閉鎖から狭窄症まで含まれる。外耳道閉鎖症は小耳症を伴うことが多いが,単独でも生じる。外耳道閉鎖症では中等度の難聴を生じる。

    【検査所見】

    小耳症は外見上明らかで,生下時に診断される。

    外耳道閉鎖症(特に狭窄症)では,耳鏡検査で閉鎖や狭窄が初めて診断できる例が存在する。外耳道閉鎖症では聴力検査で40~60dBの伝音難聴を認める。それ以上の難聴が存在すれば感音難聴の合併が疑われる。側頭骨CTで閉鎖が骨性もしくは膜性かを,また中耳の形態異常の程度を診断する。特に狭窄症では外耳道真珠腫の合併に注意する。

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