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腱鞘炎

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-21
池上博泰 (東邦大学医学部整形外科学講座教授)
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  • ■疾患メモ

    腱鞘は,腱が滑走する際に浮きあがりを防止する働きがあり,特に重要な部分が靱帯性腱鞘である。

    手指の使い過ぎなどでこの腱鞘と腱が擦れ,炎症を生じている状態が腱鞘炎である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    中手指間(MP)関節掌側にある靱帯性腱鞘(A1 pulley)に,圧痛や腫脹がある。

    【検査所見】

    上記の理学所見でほとんどは診断可能である。

    超音波診断装置を用いると,腱の滑走障害の診断と腱周囲組織の厚さを計測することができる。長軸像では,他動的にゆっくり罹患指を屈伸させたときに腱の滑走が指関節の他動運動と同期していないこと,あるいはdark tendon signと称される腱内部の低エコー像がみられる1)。単軸像では,腱鞘を含む屈筋腱周囲の輪状低エコー像の厚さを健側と比較すると,1mm以上の差がみられる。

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