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薬物性肝障害

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-26
長岡克弥 (熊本大学医学部附属病院消化器内科)
佐々木 裕 (熊本大学大学院生命科学研究部消化器内科学教授)
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  • ■疾患メモ

    薬物性肝障害(drug-induced liver injury)とは,薬物にて誘発される肝障害で,肝細胞障害型と胆汁うっ滞型およびその混合型がある。

    原因薬剤は抗菌薬や解熱鎮痛薬が多いが,近年は健康食品や漢方薬の報告が増えている。

    治療の基本は原因薬剤の中止である。丁寧な病歴聴取と他疾患の除外による迅速かつ適切な診断・原因薬物の同定が本疾患の効果的な治療につながる。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    自覚症状に乏しいまま経過し,検診や定期的な血液検査で見つかることが多い1)

    有症状の場合,最も頻度が高いのは,倦怠感,食欲不振である。その他,発熱,黄疸,発疹,かゆみなどが生じることがある。

    【検査所見】

    血液検査:AST,ALT,ALP値の高値を認める。その他,ビリルビン値,γ-GTP値,好酸球数が高値を呈する場合がある。

    現在,薬物性肝障害の診断にはDDW-J 2004薬物性肝障害ワークショップの診断基準2)が広く用いられている3)。ALT値・ALP値の上昇パターンにより,ALT値上昇が優位の肝細胞障害型とALP値上昇を伴う胆汁うっ滞型,およびその混合型に分類する()。

    06_09_薬物性肝障害

    病型の分類に基づき,上記診断基準のスコアリングにて診断する。その際DLST(薬剤によるリンパ球刺激テストdrug-induced lymphocyte stimulation test)が必要になる場合がある。

    肝障害が遷延,または重篤な場合は,上記の肝・胆道系酵素のほか,ビリルビン値,アルブミン値,PTの経過を観察する。

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