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動物刺傷(ハチ,クラゲなど)

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-12
池田弘人 (帝京大学医学部附属病院救急科救命救急センター准教授)
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  • ■治療の考え方

    ハチ刺傷が最もポピュラーである。ハチ毒は他の昆虫毒と同様に,ヒスタミン,セロトニン,アセチルコリン,各種キニンなどが含まれ,局所に炎症をもたらすが,それ以上に問題なのは,アナフィラキシーショックから死に至る危険性のあることである。

    他方,とげを持つ海洋生物の中には強力な毒を有するものがあり,稀ではあるが死に至る危険がある。その多くが南方の海域に限定されていたが,近年の温暖化により生息域が北上しているため注意が必要である。

    ハチ刺傷では,アナフィラキシーショックを防止するアドレナリン投与を考慮することが重要であり,海洋生物刺傷では,迅速な蘇生術を行える医療施設への搬送が決め手である。

    ここで対象となる生物をに示した。

    01_48_動物刺傷(ハチ,クラゲなど)

    ■病歴聴取のポイント

    刺傷痕,疼痛,発赤,腫脹,出血をみる。

    ハチ毒は全身紅斑,蕁麻疹,喘息様呼吸困難のアナフィラキシー症状,さらに血圧低下,意識障害を呈するアナフィラキシーショックに陥る危険性がある。複数回刺されたケースのほうが,より頻度が増す。

    海洋生物のうち,神経毒のものは局所組織破壊が生じず,腫脹はそれほどみられない。重篤な症状は呼吸筋麻痺であり,急速に進行する。

    ■バイタルサイン・身体診察のポイント

    【バイタル】

    ハチ毒によるアナフィラキシーショック症状(頻脈,血圧低下,頻呼吸,意識障害),海洋生物の神経毒による呼吸停止,低酸素血症から心停止に至る過程での頻脈,浅い呼吸,頻呼吸,呼吸数減少,血圧低下,意識障害,心停止などのバイタルサインの変化がみられる。

    【身体診察】

    刺傷部位の疼痛,腫脹,出血,発赤などを観察する。アナフィラキシーの皮膚所見として,発疹,発赤などがみられることがある。

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