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顔面・頸部外傷

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-10
武山直志 (愛知医科大学病院救命救急科教授)
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  • ■治療の考え方

    顔面・頸部は,大血管,気道,頸髄など重要器官が集まっているため,これら臓器損傷の合併に留意する。primary surveyとして,①気道,②呼吸,③循環,④中枢神経の評価を行いつつ,蘇生,止血処置を行う。

    ■病歴聴取のポイント

    受傷機転:鋭的,鈍的,高エネルギーの有無等の確認を行う。

    受傷現場の状況:意識障害の有無,外出血量の確認,同乗者の外傷の程度を確認する。

    病歴:既往歴,アレルギー歴,家族歴,輸血歴,服用中の薬剤を確認する。

    ■バイタルサイン・身体診察のポイント

    【バイタル】

    ABCDEのアプローチに従いprimary surveyを行う。

    頸部腫脹,口腔内出血,皮下気腫,喘鳴,活動性外出血,胸郭の動きなどに注意する。

    頸静脈怒張,損傷部位からの気泡,嗄声,髄液耳漏,髄液鼻漏などに注意する。

    【身体診察】

    外傷を受けやすい部位であり,出血量が多い場合には出血性ショック,脳虚血の原因となる。

    気道閉塞を生じることがあるが,時に気道確保が困難な場合がある。

    頭蓋内の損傷を合併しやすい。また,神経,眼球,耳下腺管,甲状腺,涙道をはじめとした重要組織の損傷を合併しやすい。特に注意が必要な部位として下眼瞼内角部の涙管,頬部では上口唇と耳朶を結ぶライン中央1/3に耳下腺管,側頭部では耳朶1cm前方と眉毛外側1cmを結んだ線上に顔面神経側頭枝,眼窩下縁正中に三叉神経第2枝,頤(おとがい)部には三叉神経第3枝の出口がある。これらの損傷も含めて診察を行う。

    髄膜炎,副鼻腔炎を合併しやすい。

    機能的,審美的後遺症を残しやすい部位であるため,専門医に診察を依頼することも考える。

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