【質問者】
島﨑 潤 東京歯科大学市川総合病院眼科教授
近視の原因はいまだ不明ですが,徐々にエビデンスに基づく近視進行抑制法が出てきています。近視眼の多くは正常眼よりも眼軸長が長く,評価として屈折値とともに眼軸長が重要になります。
現時点で近視進行抑制に有効であると考えられている代表的な方法は,導入が容易な順に,以下の3つが挙げられます。
①屋外活動時間の確保
②アトロピンなどの点眼薬を用いる方法
③特殊なコンタクトレンズ(オルソケラトロジーも含む)や眼鏡を用いる方法
現代社会において近くを見る時間を減らすことは非常に難しく,屋外活動時間をいかに確保するかが大事になります。屋外活動時間は1日2時間を目安1)とし,最近は,屋外活動の中でも屋外の光環境(照度や波長2)など)が重要であることが報告されているため,室内スポーツでは得られる効果が少ない可能性があり,太陽光を浴びることが重要と考えられています。ただし,紫外線には注意が必要ですので,浴びすぎにも注意し1日2時間程度にすることが重要です。
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