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(9)1年前頃から頭痛がある77歳女性[特集:備えておくべき重篤疾患の診かた─見落としを防ぐには]

No.4718 (2014年09月27日発行) P.48

編集: 本村和久 (沖縄県立中部病院プライマリケア・総合内科副部長)

菊地英豪 (東京都立多摩総合医療センターリウマチ膠原病科,総合内科)

登録日: 2016-09-01

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  • 1. 初期症状

    高血圧で近医に通院している77歳の女性。
    当院受診1年前頃から左側頭部の間欠的な頭痛を自覚し,近医にて頭部MRI,脊髄MRI検査を受けたものの,特に異常は指摘されず経過観察となっていた。
    その後,両肩,両股関節,両膝関節の疼痛が出現し,近医の整形外科を受診した。血液検査にてCRP 1.9 mg/dL,赤血球沈降速度(ESR)65mm/1hの結果を得たが確定診断には至らず,非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal antiinflammatory drugs:NSAIDs)を内服した。しかし症状の改善がみられず,プレドニゾロン5mg/日が投与され,関節痛は改善傾向を認めた。関節リウマチが心配になり,当院の内科外来を受診した。

    2. 考えられる疾患

    内科全般を診る総合病院の初診外来を受診した,元気そうな患者。関節リウマチだけでなく,早期での専門医へのコンサルトが必要な疾患も想定し,見落としを防ぐ病歴聴取・身体所見を考えたい。関節リウマチを疑った時の主な鑑別は51ページ参照1)

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