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薬物アレルギー[私の治療]

No.5122 (2022年06月25日発行) P.46

山口正雄 (帝京大学ちば総合医療センター第三内科(呼吸器)教授)

登録日: 2022-06-24

最終更新日: 2022-06-23

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  • 有害薬物反応の大半は薬理作用に基づく反応であるが,一部は薬理作用とは無関係な反応である。後者のうち不耐症や特異体質反応を除き,免疫アレルギー機序を介するのが薬物アレルギーである。

    ▶診断のポイント

    薬物アレルギーをまず疑うことが重要である。問診では,①薬物投与と症状発生との時間的関係,②薬物中止で改善したか,③薬物を再投与されたのであれば症状が再発したか,を聴取する。検査結果や過去の報告事例も参考にして診断する。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    薬物アレルギーを診療する際には,薬物投与を契機に症状(即時型反応であるアナフィラキシー,あるいは熱,皮疹,重症薬疹など)が生じ治療を要する場面,過去の症状が薬物に起因したのか検査する場面,明瞭な薬物アレルギーの既往を持ち安全に使用できる薬物・避けるべき薬物を指導する場面などがある。

    ここでは,最初に挙げた,薬物アレルギーで症状がある場面に限定して記載する。まず行うのは原因薬物中止である。症状を改善させるよう対症療法も行う。

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