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関節リウマチにおけるJAK阻害薬の適応患者と使い分けは?

No.5110 (2022年04月02日発行) P.48

五野貴久 (日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科学分野准教授)

山岡邦宏 (北里大学医学部膠原病・感染内科学教授)

登録日: 2022-04-04

最終更新日: 2022-03-31

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  • JAK(Janus kinase)阻害薬の適応患者とJAK阻害薬間の使い分けについてご教示下さい。
    北里大学・山岡邦宏先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    五野貴久 日本医科大学大学院医学研究科 アレルギー膠原病内科学分野准教授


    【回答】

    【いずれの薬剤も有効性は類似しているので,安全性の観点から使用することが重要である】

    JAK阻害薬は経口内服薬ですが,既存の生物学的製剤と同等またはそれ以上の治療効果を初めて示した抗リウマチ薬であり,欧米の治療レコメンデーションでは生物学的製剤と同じ位置づけとなっています。生物学的製剤との最大の違いは,経口内服薬であること,帯状疱疹の有害事象の多さにあります。

    一般人口における帯状疱疹は50歳以上から急激に増加します。核家族化や水痘ワクチン定期接種などで罹患者との接触機会の減少による免疫能低下により増加傾向の一途にあります。一方,関節リウマチ患者では,ステロイドや抗リウマチ薬などの薬剤の影響もあり,一般人口と比較して発症頻度が2~3倍増加し,JAK阻害薬内服はさらに2~3倍増加させますので,予防またはリスクの低い症例での投与が望まれます。

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