株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

膀胱瘻管理[私の治療]

No.5063 (2021年05月08日発行) P.54

平野 央 (順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学)

堀江重郎 (順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科学教授)

登録日: 2021-05-09

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 膀胱瘻とは,恥骨上部の下腹部から腹壁を通して膀胱との瘻孔を造設し,膀胱内にカテーテルを挿入し,尿を体外に排出する方法である。脊髄損傷などによる神経因性膀胱に対して適応がある。尿道カテーテル抜去困難の場合も,膀胱瘻に変更可能である。尿道カテーテルより交換トラブルが少ない。

    ▶全身状態の把握・アセスメント

    【フィジカル】

    萎縮膀胱は造設困難である。腹部手術の既往は膀胱瘻造設時のリスクとなる。日常生活活動(ADL)低下による寝たきりも良い適応である。

    【メンタル】

    認知症は自己抜去*1のリスク高いが,適応外ではない。

    *1:自己抜去時の出血や尿道損傷のリスクは尿道カテーテルより低い。

    【介護力】

    挿入部のガーゼ交換やウロバッグの管理など介護力は必要となる。感染のリスクや疼痛が経尿道より軽減され,介護負担が減る可能性はある。

    ▶手技の実際

    【カテーテルの種類(表1,図1)】


    【交換方法】

    残り820文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    関連求人情報

    関連物件情報

    もっと見る

    page top