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切除不能胆道癌の治療について

No.5061 (2021年04月24日発行) P.46

小林規俊 (横浜市立大学附属病院臨床腫瘍科准教授)

森實千種 (国立がん研究センター中央病院肝胆膵内科 医長)

登録日: 2021-04-26

最終更新日: 2021-04-20

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  • 切除不能胆道癌の治療について教えて下さい。国立がん研究センター中央病院・森實千種先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    小林規俊 横浜市立大学附属病院臨床腫瘍科准教授


    【回答】

     【一次治療はGC療法,GCS療法,GS療法。二次治療はわが国ではS-1】

    「胆道癌」という用語は複数の癌種の総称で,癌取り扱い規約などの分類上は肝外胆管癌,胆囊癌,ファーター乳頭部癌を指します。切除不能例に対する薬物療法を論じる際は,肝内胆管癌(規約では肝癌に分類される)も,薬剤の感受性の観点からは肝細胞癌よりは胆道癌に近いことから胆道癌に含められることが多いです。このように胆道癌と言っても様々な病態の総称であることには留意が必要で,最後に述べるゲノムプロファイルに応じた標的療法などでは特に重要な要素になってきます。

    まず,全体的な話から始めると,切除不能胆道癌は全身化学療法が標準的な治療ですが,薬物療法のみでの根治は難しいため,延命療法の位置づけとなります。最初に行うべき治療レジメン(一次治療)はゲムシタビン+シスプラチン併用療法(GC療法)で,これは世界的な標準レジメンです1)。わが国ではGC療法を対照群とした2つのランダム化第3相試験が実施され,それぞれゲムシタビン+S-1+シスプラチン併用療法(GCS療法)のGC療法に対する優越性2)と,ゲムシタビン+S-1療法(GS療法)のGC療法に対する非劣性3)が示されました。このことから切除不能胆道癌の一次治療の標準レジメンはGC療法,GCS療法,GS療法で,患者の合併症,全身状態,希望などに応じて選択されています。

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