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関節リウマチ(整形外科的治療)[私の治療]

No.5043 (2020年12月19日発行) P.37

門野夕峰 (埼玉医科大学医学部整形外科教授)

登録日: 2020-12-20

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  • 関節リウマチの薬物治療には,疾患修飾性抗リウマチ薬(メトトレキサートなど),生物学的製剤(TNFα阻害薬,IL-6阻害薬,共刺激阻害薬),JAK阻害薬が用いられる。薬物治療が十分に行えず低疾患活動性を達成できないと,骨関節破壊や軟部組織破壊が進行し,日常生活動作に支障をきたすようになる。リハビリテーション,装具着用をしても不自由である場合には手術を考慮する。

    ▶診断のポイント

    腫脹がみられない関節で変形,不安定性を生じているかを確認する。個々の関節の問題点を評価して,手術を含めた治療プランを検討する。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    疾患活動性が安定している状況下で関節痛や神経痛があれば,鎮痛薬を投与して緩和する。リハビリテーション,装具着用を含めた保存療法を行っても疼痛や不安定性に起因した機能障害が残存する場合に手術を考慮する。下肢の手術は,屋外歩行がつらくなった時点で考慮する。上肢では,握り動作やつまみ動作が可能な機能手が頭,顔,口に届かなくなった時点で手術を考慮する。

    【手術を考慮する条件】

    ・薬物療法によって,疾患活動性が可能な限り低くコントロールされていること。
    ・疾患活動性が残存していても,少なくとも手術後の薬物治療の方向性が定まっていること。
    ・保存療法を十分に行っても,限局した関節に起因してADLが障害されていること。
    ・全身および局所に活動性感染症がみられないこと。
    ・全身の合併症(貧血,糖尿病,心血管障害,呼吸機能障害,腎機能障害,肝機能障害など)がコントロールされていること。

    【手術の目的】

    下肢:立位歩行できるように支持性と移動能を再建すること。
    手指:握り動作やつまみ動作が可能な機能手を再建すること。
    肩肘:機能的な手が頭,顔に届くように再建すること。
    脊椎:体軸の安定化ならびに中枢神経を保護すること。

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