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消化器領域での内視鏡検査における抗血栓薬の扱いについて

No.5027 (2020年08月29日発行) P.50

山道信毅  (東京大学医学部附属病院予防医学センター センター長/准教授)

小野敏嗣  (千葉西総合病院消化器内科部長)

登録日: 2020-08-31

最終更新日: 2020-08-25

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  • 消化器領域での内視鏡検査における抗血栓薬の扱いについて,現行ではどのような対応が一般的でしょうか。ガイドラインなどがあれば紹介の上で解説下さい。また,近年処方が増えている直接経口抗凝固薬(direct oral anticoagulants:DOAC)についてはどのように対応するのがよいでしょうか。千葉西総合病院・小野敏嗣先生のご回答をお願いします。

    【質問者】

    山道信毅 東京大学医学部附属病院予防医学センター センター長/准教授


    【回答】

    【休薬によるリスクを鑑み,継続しながら検査を行うのが一般的】

    消化器領域の内視鏡検査では,出血のリスクを伴うために抗血栓薬を一定期間休薬することが一般的でしたが,最近は継続しながら施行することが一般的になっています。これは休薬期間中に生じうる脳梗塞・心筋梗塞などの血栓塞栓症のほうが,検査により生じうる出血よりも重篤化につながりやすいという考え方が一般的になったためであり,2012年に改訂された日本消化器内視鏡学会のガイドライン「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン」にも反映されています。その中では,観察のみの内視鏡,組織生検,低リスク手技,高リスク手技に分類した上で低リスク手技までであれば抗血栓薬を継続,高リスク手技であっても抗血小板薬であるアスピリンもしくはシロスタゾール継続での施行を許容しています。また,抗凝固薬については,休薬時に生じた血栓塞栓症がより重篤化しやすいことからさらに慎重な対応が必要とされていますが,従来のようなヘパリン置換は出血のリスクを増加させる可能性が高いため,2017年に発表された同学会の「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン 直接経口抗凝固薬(DOAC)を含めた抗凝固薬に関する追補2017」では,ワルファリンの継続もしくはワルファリンからDOACへの置換という選択肢が提示されています。

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