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羊水過多・過少[私の治療]

No.5018 (2020年06月27日発行) P.47

野見山 亮 (国立病院機構佐賀病院統括診療(産婦人科)部長)

登録日: 2020-06-30

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  • 羊水過多の原因としては胎児形態異常や母体糖尿病(妊娠糖尿病を含む)を多く認める。ほかには胎児感染や血液型不適合,胎盤血管腫等がある。羊水過多が増悪すると子宮収縮増強や子宮頸管の短縮などを認め,早産のリスクが高まる。羊水過少の原因としては卵膜異常(前期破水や慢性常位胎盤早期剥離等)や胎児異常(泌尿器系の形態異常や発育不全等)が挙げられる。妊娠後期の原因不明な羊水過少もしばしば認める。

    ▶診断のポイント

    【羊水過多】

    症状としては腹部膨満感で羊水過多が強くなると不眠や摂食不良となる。診断としては,超音波断層法による羊水評価〔amniotic fluid index(AFI)25cmを超える場合〕による。

    【羊水過少】

    超音波断層法による。AFI 5cm未満,羊水深度2cm未満や5th未満を定義とする。前期破水については症状が乏しい場合もある。

    ▶私の治療方針

    【羊水過多】

    まず原因検索が必要であり,疑われる原因によって追加検査を行う。次に羊水過多の合併症である切迫早産や症状に乏しい子宮頸管短縮に注意し対応する。難治性の場合は羊水除去を検討する。分娩時期については,原因と合併症の状況で判断する。

    【羊水過少】

    原因によって治療が大きく異なるため,疾患ごとに対応が必要である。当科においては,特に超早産期の前期破水による羊水過少に対して積極的に羊水補充を施行して予後改善を図っている。

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