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鼓膜炎[私の治療]

No.4976 (2019年09月07日発行) P.48

植田広海 (愛知医科大学医学部耳鼻咽喉科学講座教授)

登録日: 2019-09-05

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  • 鼓膜炎とは,外耳と中耳の境界である鼓膜に,限局した炎症が起きている状態で,鼓膜に水疱の生じる水疱性鼓膜炎と,肉芽やびらんの生じる肉芽性鼓膜炎にわけられる。前者は急性で耳痛が特徴であり,急性中耳炎のひとつとも考えられているが,異なった意見もある。後者は慢性で,耳痛は少なく耳漏や耳瘙痒感,耳閉感などを主訴とする。

    ▶診断のポイント

    鼓膜所見で水疱形成(水疱性鼓膜炎)あるいは肉芽・びらん等(肉芽性鼓膜炎)を確認すればほとんど診断できるが,真珠腫性中耳炎や好酸球性中耳炎などにより中耳内から鼓膜に肉芽形成を伴うことがあり,中耳疾患の有無の確認が重要である。

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