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多囊胞性卵巣症候群[私の治療]

No.4957 (2019年04月27日発行) P.51

杉野法広 (山口大学大学院医学系研究科産科婦人科学講座教授)

登録日: 2019-04-29

最終更新日: 2019-07-09

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  • 多囊胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome:PCOS)は,生殖年齢女性の5~8%に発症し,月経異常や不妊の原因となる。血中黄体形成ホルモン(luteinizing hormone:LH)高値,アンドロゲン過剰,卵巣の多囊胞性変化を呈するほか,肥満やインスリン抵抗性など,多彩な症候を伴う。

    ▶診断のポイント

    日本産科婦人科学会による診断基準(2007年)1)に従い,①無月経,希発月経,無排卵周期症のいずれかの月経異常を呈する,②血中男性ホルモン高値(テストステロン,遊離テストステロン,アンドロステンジオンのいずれか),血中LH高値かつ卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone:FSH)値正常,③超音波断層検査で両側卵巣に多数の小卵胞(少なくとも一方の卵巣で2~9mmの小卵胞が10個以上存在する)がみられる,の3項目を満たす場合,PCOSと診断する。

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