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スーパーマイクロサージェリーを用いた小耳症の外耳道再建および鼓室形成について【聴力の長期改善を認め,耳珠での保持によるイヤフォンの装着も可能となった】

No.4919 (2018年08月04日発行) P.57

矢永博子 (Yanaga Clinic・組織再生研究所院長)

成島三長 (三重大学医学部形成外科教授)

登録日: 2018-08-07

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  • 小耳症の耳介再建ではこれまで外耳道は再建していませんでした。そのため小耳症の患者は,ヘッドフォンは装着できましたがイヤフォンが装着できませんでした。スーパーマイクロサージェリーのテクニックを用いることで,血管付き遊離皮弁を限りなく薄くして作製した超薄皮弁を用いた外耳道再建が報告されています。外耳道再建を行うと小耳症の患者はイヤフォンを装着できるようになるのでしょうか。また,外耳道鼓室形成術を行うと聞こえはこれまでより改善するのでしょうか。これらについて三重大学・成島三長先生にご回答をお願いします。

    【質問者】

    矢永博子 Yanaga Clinic・組織再生研究所院長


    【回答】

    小耳症は機能的・整容的に問題となる先天奇形であり,約1万人に1人の割合で生じるとされています。

    形成外科ではスーパーマイクロサージェリー技術を用いて,植皮のように薄く,脂肪層をほとんど含まない画期的な超薄皮弁が開発され,小耳症の外耳道再建に応用されています。

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