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「ウィズコロナ」に変わるため開業医にも武器を![長尾和宏の町医者で行こう!!(111)]

No.5021 (2020年07月18日発行) P.56

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2020-07-08

最終更新日: 2020-07-08

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検査という武器

7月に入り、東京都では連日100人以上の新型コロナウイルス感染者が出ている(7月6日時点)。北海道、大阪、鹿児島などでも感染者が出ており、本当に「ウィズコロナ」の時代になってきたんだなと感じている。コロナ患者さんは発症の前後2日間のウイルス排出量が最も多いことが分かっている。つまり感染力が強い。だから発症2日前のコロナ患者さんを捕捉して隔離できれば感染拡大を最も効果的に防げるはずだ。しかし現実には無症状者に大規模検査をしない限りそれは不可能である。少なくとも発症から間もなく検査ができれば隔離が可能である。しかし第一波においては、発症から診断まで1週間以上もかかっている。これは治療開始の遅れだけでなく、感染拡大阻止の観点からも大きな問題であった。さんざん話題になったPCR検査のハードルの高さは今後も続くのであろうか。

第一波においては多くの開業医が「発熱患者さんお断り」であった。もし院内感染が起きれば2週間の診療停止だけでなく甚大な風評被害にあうからだ。当初はまったく未知の感染症であったので仕方がないことだろう。しかし感染者の8割が軽症〜無症状であり、高齢者や基礎疾患のある人がハイリスクであることが判明した今、検査戦略を練り直すべきではないか。

発熱患者さんが保健所に電話をすると必ず「かかりつけ医を受診してから」と言われる。しかし、かかりつけ医でPCR検査はできない。医師会がPCRセンターを立ち上げて開業医が手上げ方式で検体採取をしているところもあるが、かなり煩雑である。検査要請から結果判明まで時間がかかりすぎるため患者さんの不安が大きいし、何よりも診断までに重症化する恐れがある。インフルエンザと同様に開業医が検査を行えるようにすべきだ。厳重に個人防護具(PPE)を着用して、屋外等で、空間的・時間的に動線を分離すればできるのではないか。唾液を用いたPCR検査も同様だ。インフルと同様に開業医が抗原検査を実施できればいい。もはやコロナ患者さんから逃れて医業を営むことは不可能である。だから希望する開業医にも「検査という武器」を与えて欲しい。

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