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添付文書改訂─水痘ワクチンの重大副反応に「無菌性髄膜炎」を追記[医療安全情報UpDate]

No.4937 (2018年12月08日発行) P.16

登録日: 2018-12-06

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厚生労働省は11月27日付で、下掲の医薬品の添付文書を改訂するよう製造販売各社に指示した。
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」(阪大微生物病研究会)については、「重大な副反応」の項に「無菌性髄膜炎」を追記する。同剤は生後12~36月の小児を対象として水痘の定期接種に使用されている。改訂後は、項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐、意識混濁等の発現に注意を促す。同剤接種から数年後にも帯状疱疹に伴う無菌性髄膜炎が現れる可能性についても付記する。

■痔疾患治療薬「ジオン」の禁忌に追加
脱出を伴う内痔核に用いる注射薬「ジオン」(一般名:硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸、田辺三菱製薬)については、「禁忌」の項に同剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者を加え、注意喚起を追記する。さらに「重大な副作用」として「ショック、アナフィラキシー」を追加し、血圧低下、呼吸困難、顔面浮腫、紅潮等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うよう求める。医薬品医療機器総合機構(PMDA)によると、直近3年度以内に、国内で6例のアナフィラキシー関連の副作用症例が報告されており、そのうち因果関係が否定できない症例は5例あった。

■「ロカルトロール注」の副作用にアナフィラキシー
このほか、維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症に用いる「ロカルトロール」(一般名:カルシトリオール、協和発酵キリン)の注射剤には、「重大な副作用」として「ショック、アナフィラキシー」に関する注意を加える。血圧低下、呼吸困難、紅潮等の異常が認められた場合には、投与を中止して適切な処置を行うことを求める。

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